【スルガ・バブル】のまとめ | 関田 タカシ『ぼくと不動産』

関田 タカシ『ぼくと不動産』

「ぼくと不動産」ブログから、【現役営業マンが明かす不動産屋のぶっちゃけ話】・【現役不動産仲介営業マンがこっそり教える最強の初心者向け不動産投資】が出版されました!著者です☆


不動産投資 ブログランキングへ

 

水面下情報が欲しい!っていう人に、
LINE@での配信始めました☆

===
友だち追加数
=(目線厳しいため低頻度)=

 

不動産投資業界を賑わせている

朝日新聞の特集(下記)ですが、
同じ不動産業界でも、投資用をメインにされていない方々や、
そもそも不動産業界・不動産投資に遭遇していない人だと

 

・「ちょっと不正融資があっただけでしょ?」

 

・「静岡エリアの地方銀行が少し悪いことしたらしい?」と

 

いった形で極めてライトにしか認識されていなかったりしたので、
ここで纏めておきます。

 


朝日新聞の記者さんも週刊誌系統も
掘れば掘るほどいくらでもザクザクでてくるから、
筆が乗るに乗るはずです。

 

(かくいう私も週刊SPA!の取材で語らせていただきました。)

 

 

朝日新聞、とてもよく取材されているので、以下リンクです。

 

===
Twitterに全文上げてくれている人がいたのでリンク

まさひろお父さん

↓↓↓

https://twitter.com/kamuigaiden/status/1007395971674730497

===
※アサヒ・コムの全文は会員登録必要

(けいざい+)スルガ・バブル:上 歯車もう止まらない


(けいざい+)スルガ・バブル:中 行員自ら売り物件探し

 

(けいざい+)スルガ・バブル:下 オーナー破綻「時間の問題」

 

===
「カーテン行きます」スルガ銀行員のLINEに不正の影

 

中古1棟マンション投資、行員も関与か スルガ銀融資


===


業界内の人だと半ば「常識」でもあったので、
あらためて新聞記事となると感慨深いものがありますが、
「ほぼほぼ事実」かと。


以下ポイントです。


スルガ銀行を活用しての一棟マンション・一棟アパートへの
不動産投資は、サラリーマン大家さんの入り口として、
とてもポピュラーなものであったのは間違いありません。

 

個人向けの不動産投資ローンは、

いくつかパッケージ化されたものはありますが、

大部分の金融機関では

「ケースバイケースのプロパーローン」であることが多く、

お客さんと物件と両方入れてみないと分からない

(しかも殆どの場合で上手くいかない)という状況では

顧客に物件を紹介するのも容易ではありません。

 

そういった中、スルガ銀行の融資は

年収の20-40倍まで」
「売買価格の9割まで」と分かりやすく決まっていました。

 

ただ、その計算で行くと
本来であれば「10%」と不動産の購入に必要な

「7%前後の諸費用(仲手ある場合)」、
合計17%くらいの自己資金が必要です。

(1億円の物件なら約1700万円

 

 

それなのに
フルローン・オーバーローン

 買ったオーナー達」という
言葉が散見されます。

 

 

「なるべく自己資金を使いたくない」という投資家さんと
「売るためには自己資金ゼロにしたい」という不動産業者の
一致した方向性から、

 

売買価格を

<13000万円にすれば>その90%で11700万円

【満額オーバーローンが引けるじゃないか!?】

 

 

ここに至るわけです。

 

 

この点をクリアする方法としては、

・二重契約
(売買契約書をリアルVerと銀行提出Verで作る)
 で行う場合や
・値下げの覚書
 で対応するパターンなどがあります。


スルガ銀行も売買価格だけをみて
その90%を融資するワケではありません。


地域ごとに求められる利回りがあります。

東京なら●%、名古屋市内なら●%、
「この地域なら●%は欲しいですね」というやり取りです。


先程の1億円の物件から、
年間1000万円の賃料収入があれば表面利回り10%。

ただし、これを1.3億円にイジるのであれば、
1000万円÷13000万円→<7.69%の利回りまで低下>します。

 

「この場所だと9%くらい欲しいですね。」と言われると、
13000万円×9%=1170万円の賃料収入が必要です。


そこで、レントロール(賃料の一覧表)を
操作して、家賃収入を年間170万円増やします

 

銀行からは審査が進むにつれて
「賃貸借契約書」をエビデンス(根拠資料)として
求められます。


何部屋か、もしくは全戸の賃貸借契約書
アレンジ>して、帳尻を合わせます。


近頃は家賃保証を付けたところで、
空室のままだと融資が通りにくくなっていたため、
ここであの名文句
「カーテン行きます」が登場します。


現地空室へのカーテン設置、

併せて物件によるものの、
電気・ガスの開栓作業なども付いてきます。

もう不動産屋さんの域を超えてくるところですね。

 


これで物件面の工作はOKとして、
あとは、買う人の年収と自己資金です。


物件に見合う「属性」の顧客いて「やる!」と
決めてくれればすんなり進みます。


ただ、それなりに年収がある人
(年収1000万円前後~)でも、
意外なほど不動産投資に使える
自己資金、少ないor無いor
使いたくない」っていう人が多いです。


そのため、ここで次の名文句
「エビどう?」が登場するわけですね。

 

先程の物件を想定に持ってくると、
銀行からみて13000万円の物件の9割融資なので、
不足分の17%前後の自己資金≒2000万円くらいは
持っている人でないと土台に乗らない。


では「持っていることにしよう」と。


エビ=エビデンス(根拠資料)、
要するにお金持ってる証拠です。


「ガイアの夜明け」では
まさかの【ペイント】で通帳をスキャンしたものを
改ざんしていましたが、

耳にする限りは
ネットバンクの画面コピーをフォトショやイラレで
加工な業者さんのほうが多いイメージ。


通帳の原本が必要なところは、
中古のATMを買ってきて…という話も。


これで物件面・顧客面が整い、
融資承認を取得、ローン契約をして決済という流れです。

 


・主導したスルガ銀行が悪い


・改ざんした業者が悪い


・乗っかった投資家が悪い

 

ポジションによってなんとも難しいところですが、
中にはサラリーマン投資家さん自ら書類をイジって
不動産業者に持ってこられているケース
もあるので、
上記のスタンスもフィックスしたものではありません。

 

「かぼちゃ騒動」でスルガの名前が出てきた当初では、
「100%ローンを引っさげて
 時間の問題で再開するらしいヨ」
という噂が出ていました。

(90%の融資だから改ざん必要だったんで、
 元からフルローンだすなら改ざん必要ないじゃん?みたいな)

 

ところが、朝日新聞の藤田記者のノリノリ記事が出るに連れ、
「もう復活無理じゃね?」という雰囲気を感じているのが、
スルガを活用してきた不動産業者の近況です。

 


そういえば、ウチが出してた一棟マンション、
朝日新聞のそこそこ偉い人が、
オーバーローンで買っていったような…。
まずは朝日社内を徹底調査すると面白そうです。

 

 


さてさて、流れをまとめるとこんなところですが、
この問題の大きいところは、
「シェアハウス投資」の時点では
「1000億円の不正融資」レベルだったんですが、


「中古一棟マンション」(のほとんど)となってくると、
その規模で収まりません。


スルガ銀行はゆうちょ銀行の融資審査を引き受ける部分を理由に
地方銀行ではありながらも日本全国に近いくらいの広いエリアで
活動していました。

 

「中古一棟」も聞いたことのないような市区町村まで
融資を拡大
していたのです。


そのある意味一番積極的な金融機関の窓口が閉じたことで、
投資用収益不動産を扱う現場では大転換が起きています。


・スルガ銀行しか融資がつかなかったエリアはもう無理


・スルガ銀行頼りだった業者は廃業も


・スルガ銀行から離れていたのに、
 他の金融機関まで融資が厳しくなってきている

 

ここでいう「厳しい」は
エビデンスのチェックはもとより、
融資割合やエリアなども締まってきている状況です。

 

このスルガ・ショックとも言える状況、
スルガ銀行を使って儲かっている人や
売り抜けした投資家さんもいるので、
銀行処分の「落とし所がまだ見えないのが何とも。

 

↓の書籍をしっかり読んでもらっていたら、
 心穏やかにこの状況を眺められたのに!

 

=書籍はコチラ=

 

 

 

==

 

購入者特典は、
コチラの特設サイト より
登録・ダウンロード下さい。
※GmailのフィルターでダウンロードURLの入った
メールが弾かれていることがあります。
その際は、別アドレス等でお試しください。

 

人気ブログランキングもぜひ
↓クリックにて応援お願いします。


不動産投資 ブログランキングへ