序盤は
ああまだこの年齢の感情は未知なるものなのでいまひとつよくわからないわ
まあこの年代のひとがみんなこんな感じで日々生きているわけではないだろうけど
ぼくなんかはわりにこんな感じで生きてそうな気がするな
わからないけど
っていう感じでなんとなく薄い印象で読んでいたのだが
118ページから惹きこまれた。
ロッキー。
不屈。
まあそういうのではないかもしれないがとにかく熱かった。
静かな熱量。
ひとりであってひとりでない。
これまでの人生におけるさまざまな時期の自分。
それがあってのいまの自分。
これからの自分。
つながっていく。
つながっている。
ささえられてる。
まえにすすむちからをくれる。
ぼくも考えるのが好きな方なので
桃子さんの感じはなんとなくわかる気がする。
東北弁
っていうくくりのことばがあるのかどうかはわからないけど
桃子さんのことばは思索にうってつけだね。
で
終盤はおだやかなエピローグみたいなものかな
って思ってたらラスト。
ああ
こんなところに未来が。
そして未来は現在を照らす。
--おらおらでひとりいぐも--
若竹千佐子