笑福亭鶴瓶論 | (本好きな)かめのあゆみ

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かしこいカシオペイアになってモモを手助けしたい。

笑福亭鶴瓶さん自身のことばや

著名人から鶴瓶さんに対することばを

まとめて整理したって感じの新書。

 

どんなんかな

って思って読みだしたんだけど

最初の方はうなされそうになった。

 

別にこわいことを書いてあるわけでも

へたなわけでもない。

 

鶴瓶さんの生き方が凄すぎて

こころのなかに入り込まれるような錯覚

を覚えてしまったせいだと思う。

 

それくらい鶴瓶さんのひとへのアプローチは凄い。

 

無遠慮とか図々しいとかデリカシーがないとかと紙一重。

 

家族に乾杯

とか20年前に始まったころには

居たたまれなくて観ていられなかった。

 

ずかずかと他人のなかに入っていくあの感じ。

 

でもぼくも年をとったせいで

家族に乾杯

はめっちゃ好き。

 

ぼくは年をとったから好きになったけど

若くても

家族に乾杯

が好きなひとっているよね。

 

鶴瓶さんは

みんなに好かれたい

っていうけど

それってすごくむずかしいしたいへん。

 

じぶんをかなり抑えないとできないような気がするし

でも抑えて好かれてもそれはほんとうじゃないような気がするし。

 

鶴瓶さんも40年間

みんなから好かれるためのふるまいを

意識的にやってきたから現在のポジションに到達している。

 

はじめからみんなに好かれていたわけじゃない。

 

ぼくなんかは

みんなに好かれたい

っていう発想はあんまり好きじゃないんだけど

鶴瓶さんくらい律義にまめに徹底的に

好かれるためのふるまい

を実践してきたひとには敬意を表したい。

 

それはタモリさんが鶴瓶さんに接するように。

 

この本は鶴瓶さんの公認ではないと思うけど

壮絶な鶴瓶さんの生きざまが描かれていて

なかなか興味深かった。

 

鶴瓶さんが近づいてくると

みんなが自然と笑顔になる

っていうのがいいよね。

 

 

 

 

 

--笑福亭鶴瓶論--

戸部田誠(てれびのスキマ)