副題は
人間は遊ぶために生きている!
そうでありたいものですね。
ぼくはまあ基本的にはそんなふうに思って生きているのですが
でもときどき
なんでこんなにしんどいんだろうつらいなあ
って思うことだってあります。
そりゃどうしてもね。
で
遊ぶために生きている
といってもこの本で永井先生が言っているのは
休日にレジャーを楽しむとか趣味に没頭するとか
一般的な意味での遊びじゃなくて
「ネアカ」で「上品な」ひとは
なにをしていても遊んでるように楽しんでいる
っていう感じ。
ほかのひとが苦労だと思うようなことであっても
そのひとは楽しめてるっていう。
そういうことってじっさいにあると思います。
--根が明るいっていうのはね、なぜだか、根本的に、自分自身で満ちたりているってことなんだ。なんにも意味のあることをしていなくても、ほかのだれにも認めてもらわなくても、ただ存在しているだけで満ちたりているってことなんだよ。それが上品ってことでもあるんだ。
この本に書いてある
上品なひとと下品なひとの定義っていうのは
ぼくは共感するけど
でも一般的には受け入れられないかもね。
善と悪の区別とか
意味や目的や理由とか
への志向って強力だからね。
あと
元気を出すための方法
っていうのもぼくはよくわかる。
くよくよするのはよくないけど
いちどそのくよくよの原因を徹底的に考えてみる
書き出してみる
っていうのはとてもいい。
それで対処できる原因なら
対処すればいいし
対処できないことがわかったら
それはもう諦めやすいし。
それから時間薬とか気分転換とかもね。
--まず第一に、元気が出ないほんとうの理由や原因を、いちど徹底的に考え直してみるんだ。理由や原因をあいまいにしておいてはダメだよ。できたら書いてみるといいね。それができたら、対策としてなにかできそうなことがあるか、考えてみるんだ。それも書いてみるといいね。すべて考えつくしたと思ったら、そこで考えるのをやめる。できる対策はこれから実行していくことにして、どうしようもないことはあきらめることにする。第二に、もうそのことは、くりかえして考えないことにする。そして、なんでもいいから、ほかのことに没頭するんだよ。別の喜びを見いだすんだよ。つまり、いま問題になっていることと関係ない遊びをはじめるんだ。あとは、時がたつのを待つだけさ。たいていのことは、時が解決してくれるからね。
この本に書かれている内容のすべてに納得
というわけにはいかないけど
平易な文章で書かれた
ねこのペネトレと少年のぼくとの対話が
おとなにだって考えるヒントを与えてくれる。
--子どものための哲学対話--
永井均 著
内田かずひろ 絵