メメント・モリ | (本好きな)かめのあゆみ

(本好きな)かめのあゆみ

かしこいカシオペイアになってモモを手助けしたい。

死を思え。


自分がいつか必ず死ぬことを自覚して生きよ。


死について考えることは

生きるうえで大切な作業です。


恐れようが侮ろうが

死は等しく万人に訪れます。


それを避けることは誰にもできません。


どのような思いで死に向かうかは

それこそ生き方そのものでしょう。


死に方が生き方の結果であるとは必ずしも限りませんが。


ともかくも

自分はいずれ死ぬ存在であるという自覚をもった上で

積極的にも

消極的にも

楽観的にも

悲観的にも

厭世的にも

快楽的にも

刹那的にも

いかようにも生きていくことができると思います。


けれども

死を思う作業を怠っている人は

なんだか底が浅いように感じます。


運命の上っ面を滑っているだけのような。

そういう

天使みたいな人の魅力もあるのかもしれませんが。


メメント・モリ

っていうのは

一個人だけではなくて

人類全体にもあてはまると思います。


すなわち

人類はいずれ破局する

と。


自意識の膨張や科学万能信仰のせいかどうかは分かりませんが

とにかく

人類は見かけ上の進歩とは裏腹に

破局への後戻りのできない道程の途上にあるというのは

楽観的な人でも悲観的な人でも共通でしょう。


人類もいつかは必ず滅ぶ。


諸行無常

盛者必衰


どのように滅ぶのかを人類として自覚しておきたいです。


抗ってあがくもよし

素直に受け入れて小さくて身近な幸せをかみしめるもよし

無為に傍観しつつ嘆き悲しむもよし。


そのことをまず自覚し

絶望の淵まで沈みこんでこそ

反転して

なんらかの希望が生まれると考えたいというのは

根暗なロマンチストの考えそうなことでしょうか。


いや

ぼくは絶望などしていませんよ。

むしろ楽観的なのが問題なくらいで。





一年のうちでもっとも過ごしやすい季節のある日の午前に

かわりばえのしないわりには誘惑の多い自室にて