むずかしいことを
やさしく
やさしいことを
ふかく
ふかいことを
ゆかいに
ゆかいなことを
まじめに
井上ひさしさんの
モットーだったそうです。
で
実際に
そのモットーを
実践した
作品を
次々に
発表されていました。
75歳でも
新作戯曲を
年に2本も
発表するという
現役バリバリの劇作家でした。
ちょうど
きのうから
きらめく星座-昭和オデオン堂物語-
を読み始めていたんです。
今日
夕刊をみて
びっくり。
新聞には
あちらこちらに
井上ひさしさんの
ことを書いた記事が。
なかでも
印象に残ったのは
妥協を許さない
完璧主義ゆえに
公演日になっても
戯曲が完成していなくて
延期や中止を
しょっちゅうしていて
だけど
完成した作品は
観客のみならず
待たされた俳優をも
感激させる出来栄え
だったという
エピソード。
こういう仕事のやりかたに
本当に憧れます。
ぼくなんかは
締め切りに追われて
不完全な仕事ばかりを
後ろに残していっているので。
かなしいかな
まさに
やっつけ仕事。
冒頭のモットーでも
分かるように
弱者に対する
視点
愛情
があふれていました。
新潮文庫の
宮沢賢治 童話集
注文の多い料理店
のあとがきにも
やさしさが
満ち満ちていました。
吉里吉里人
のおっちょこちょいな主人公
古橋健二
とだぶるイメージも
ありました。
そのやさしさと
表裏一体で
弱いものの存在を
おびやかす
不正な権力などに対しては
極めて厳しかったことを
覚えています。
憲法9条を
守る姿勢にも
共感していました。
井上ひさしさんに
代われる人は
なかなか
思い浮かびません。