『お金の流れが変わった!』(01) 新・大前研一名言集(197) | 藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

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『お金の流れが変わった!』
新興国が動かす世界経済の新ルール
PHP研究所 2011年1月5日 第1版第1刷







<目次>
第1章 超大国「G2」の黄昏
 Ⅰアメリカ-「唯一の大国」はいかにして崩壊したか

 Ⅱ中国-バブル崩壊はいつやってくるか

第2章 お金の流れが変わった!
 Ⅰ「ホームレス・マネー」に翻弄される世界
 ⅡEU-帝国拡大から防衛のシナリオ
 Ⅲ新興国ー21世紀の世界経済の寵児

第3章 21世紀の新パラダイムと日本
 Ⅰマクロ経済政策はもう効かない
 Ⅱ市場が日本を見限る日

第4章 新興国市場とホームレス・マネー活用戦略
 Ⅰ新興国で成功するための発想
 Ⅱ日本経済再成長の処方箋





ギリシャ危機に端を発した欧州金融危機が世界経済へ
悪影響を及ぼしています。


2012年6月10日、EU諸国はスペインに対し最大1000億
ユーロ(約10兆円)の融資を決定しました。


この決定に株式市場は好感し、上昇しました(2012年6月
11日)。


しかし、ポルトガルやイタリアも財政危機に瀕しています。
こうした世界経済のうねりに日本は対岸の火事と高みの
見物をしている余裕はありません。


日本の債務残高は1000兆円に達し、増え続けています。
対GDPで200%以上に達しています。
さらに、2011年3月11日に発生した東日本大震災と福島
第一原発事故の後遺症は、被災地や被災者だけでなく、
日本全体に大きな傷跡を残しています。


さて、こうした世界情勢の中、
今回から『お金の流れが変わった!』を取り上げます。
大前氏はどのような処方箋を用意しているのか、
じっくり見ていくことにしましょう。





第1章 超大国「G2」の黄昏
Ⅰアメリカ-「唯一の大国」はいかにして崩壊したか




しばらく前にアメリカ国内で起こった、サブプライムローン問題
にまで遡ってみましょう。大前さんの考えは次のとおりです。





 サブプライムローンが破綻する以前のアメリカの繁栄は、

 借金に支えられたバブルだった。

 国家は米国債で海外から、個人はローンとクレジットで

 将来から借金をして、身の丈をはるかに超える消費に

 興じていたのである。

 なぜそんなことができたかというと、

 要するに「アメリカ経済は強い」「ドルは世界の基軸通貨

 でありつづける」という幻想を、世界じゅうの人が信じた

 からだ。

 もちろんITや金融、情報などの分野ではつねに先端を走り、

 投資に値する企業や人材が次々と生まれてきていたから、

 ある部分は実体をともなっていたといえる。

 それでも全体を見れば、明らかにバブルだったのは

 まちがいない。


                
(今日の名言 01  通算 497 )




今後、日本は世界は、また企業や個人は
どう変わっていくのか、いや変わらなければならないのか。

大前さんの見解に注目し続けます。
橋下徹大阪市長の影のブレーンでもあるからです。






上記の記事は、2012年6月11日に書いたもの
です。3年前です。3年で日本も世界も大きく
変わりました。


国内では、安倍首相による長期政権が確実と
なりました。


憲法改正に向かって、安倍首相は民意を顧みず、
突き進んでいるように見えます。


安倍首相の側近には、諫言する人物は皆無で、
独裁者の言いなりとしか、考えられません。


さらに、国内では非正規雇用者の割合が増加
しました。正規雇用者と非正規雇用者との
賃金格差は一段と拡大しました。


所得の減少が、晩婚化や非婚化の増加に拍車を
かける状況を作り出しています。



世界を見ますと、EU内では、ドイツが頭ひとつ
抜きん出ていて、フランスが後を追っている
状況です。


ドイツは「インダストリー4.0」という標語を
掲げ、第4次産業革命はドイツが主導権を握る、
と躍起になっています。


アメリカはIoT(モノのインターネット)を推進
し、さらにその先の産業同士をインターネット
で接続し、産業を強化し、世界との差を拡大
しようとしています。


ますます世界は混沌とした時代に入っていき
そうです。いや、すでに入っていると言うべき
でしょう。



日本はアメリカとEU、とりわけドイツとの
つばぜり合いを眺めているだけなのでしょうか?


自動車産業だけではどうにもなりません。
スマホの基幹部品の供給をひているだけでは、
世界情勢の大きなうねりに巻き込まれ、
沈没してしまうかもしれません。


21世紀も、アメリカが主導権を握り続けるので
しょうか。それとも中国あるいは、新興国の中
から台頭してくるのでしょうか?




世界や日本が変わったことをお話ししましたが、
3年前と変わらないことが日本にはあります。


それはよくご存じのように、東日本大震災による
東電福島第一原発事故の後遺症です。


被災地の住民の皆さんは、いまだに元の生活を取り
戻していません。仮設住宅から転居できない人たち
が多数います。


仮設住宅では、一人住まいの高齢者が増えている
そうです。


死亡原因は、ガン、心臓病、脳疾患と言われますが、
実は「孤独」だそうです。


孤独が、免疫力を低下させ、病気にかかりやすくし、
精神に悪影響を及ぼし、亡くなるケースが多い、
と聞いたことがあります。


安倍政権は、原発事故の問題も、北朝鮮による日本人
拉致問題にも、最近はほとんど触れなくなりました。


ただ、「集団的自衛権」の連呼で、憲法第9条の改正
がすぐにできないと分かると、憲法を勝手に解釈し、
自衛隊を「軍隊」にしようとしています。


「平和主義」が日本国憲法の特質であるにもかか
わらず、憲法改正をゴリ押ししようとしています。


安部首相は「我が軍・・・」、と口を滑らしたことも
あります。


憲法記念日に、横浜で、ノーベル文学賞受賞者の
大江健三郎氏が、「安倍がアメリカ議会で話したこと
は嘘だ。安倍は嘘つきだ」と「あべ」と7回も呼び捨て
したことが、ネット上で公開されていました。


大江氏に親しい人は、「大江さんはめったなことでは、
他人を呼び捨てにしない人。その大江さんが安倍首相を
呼び捨てにしたのは、よほど腹に据えかねたからだろう」
と述べていました。



<参考>

「すべて安倍のせい」と護憲派が横浜でスパーク
大江健三郎氏「米演説は露骨なウソ」
香山リカ氏「憲法使い切ってない…」

(「産経新聞ニュース」から)








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