ドラッカーについては、改めて詳しくご説明する必要
がないくらい有名な人物ですので、概略に止めます。
(「著者紹介」から)
ビジネス界にもっとも影響力をもつ思想家
として知られる。
「分権化」「目標管理」「経営戦略」「顧客第一」
「知識労働者」「ベンチマーキング」「コア・コン
ピタンス」などのマネジメント理念を生み出し、
発展させてきた。
クレアモント大学院大学教授。
1909年11月19日生まれ。
2005年11月11日死没
大切なことは、外部の世界について
十分な情報を手にして意思決定を
行なうことである。これは市場について
いえる。消費者の変化や流通システム
についていえる。技術の変化や競争
相手についていえる。まさに、それらの
変化が倒産を招きかねないからである。
(PP.113-114)
(019-1-0-000-445)
外部の情報が重要である。外部のことを
学ばなければならない。ところがわれわれ
が手にしている二つの情報システムでは、
外部の情報は手に入らない。一つは最近
流行りのデータ処理を中心とする情報シス
テムであり、もう一つは昔からの会計を
中心とする情報システムである。後者は
500年も前からの代物である。今日会計に
必要とされている改革に比べるならば、
今後20年間に想定されるITの進展など
何ほどのものでもないとさえいえる。
(P.114)
(020-1-0-000-446)
われわれの眼前に膨大な仕事が
横たわっている。第一に、情報に通暁
しなければならない。そのためには、
一人ひとりが情報リテラシー(情報能力)
を習得する必要がある。情報という道具
の使い方にならなければならない。
情報を仕事の道具として見なければなら
ない。しかし、そのような見方ができている
者はまだごくわずかである。そのごくわずか
の者は企業人ではない。軍関係者である。
第二に、外部で起こっていることを理解する
ために、その情報リテラシーを実際に使わな
ければならない。いまのところ、入手可能な
データは不十分であって、かつ信頼性に欠ける。
この種の情報を多少なりとも手にしているのは
日本の大手商社だけである。彼らは外部の
世界の生の情報をもっている。
(PP.116-117)
(021-1-0-000-447)
最近、よく目にするキーワードはビッグデータです。
膨大なデータを高速処理し、分析する技術が
日進月歩で進化しています。
問題は、膨大なビッグデータを分析した結果を
どのように扱うかです。最終的には、個人に
帰属することです。
情報リテラシー(情報能力)とは、まさにそのこと
を指しています。
「日経ビジネス」(2014.11.24 号)の特集記事は、
「日本の革新者(イノベーター)2014 世界を
動かす12の発想」でした。
12人が紹介されていましたが、その中に、
西森秀稔(にしもり・ひでとし)東京工業大学教授
がいます。
西森さんの「量子アーニング理論」という、従来
検討されたきた考え方とは全く違う原理によって、
量子コンピューターが実現しました。
量子コンピューターの実現は、1980年代に
50年かかるとされていましたが、カナダの
D-Waveシステムズが開発し、発売したもの
でした。
このコンピューターは、
「『組み合わせ最適化問題』の計算を高速化
するためのマシン」
(「日経ビジネス」 2014.11.24 号 P.032)
だそうです。
この説明だけではよく分からない、と思います。
次の解説ではいかがでしょうか?
「最適化画像認識や自然言語処理、医療診断
など今や社会に欠かせない技術。調べる数の
組み合わせが増えると現在のスパコンでは
手に負えないが、量子コンピューターなら瞬時に
解ける可能性がある」(上掲誌 P.032)
という、スパコンより優れた特長を持つコンピュー
ターです。
膨大なデータを超高速に処理するスパコンは、
調べる数の組み合わせが増加すると、
とたんに性能が劣化してしまうのです。
一方、量子コンピューターはその問題を得意
にしているようです。
この関連記事は、
日経ビジネスの特集記事(83)
日本の革新者 2014 世界を動かす12の発想(1)
をご覧ください。
個人レベルでも、情報リテラシーの向上は
今後、不可欠なこととなるでしょう。
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