『ネクスト・ソサエティ』 P・F・ドラッカー (07) 言葉の迷宮(147) | 藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

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『ネクスト・ソサエティ』(07)




ドラッカーについては、改めて詳しくご説明する必要
がないくらい有名な人物ですので、概略に止めます。


 
 ビジネス界にもっとも影響力をもつ思想家

 として知られる。

 「分権化」「目標管理」「経営戦略」「顧客第一」

 「知識労働者」「ベンチマーキング」「コア・コン

 ピタンス」などのマネジメント理念を生み出し、

 発展させてきた。

 クレアモント大学院大学教授。

 1909年11月19日生まれ。

 2005年11月11日死没
 

 (「著者紹介」から)








 大切なことは、外部の世界について

 十分な情報を手にして意思決定を

 行なうことである。これは市場について

 いえる。消費者の変化や流通システム

 についていえる。技術の変化や競争

 相手についていえる。まさに、それらの

 変化が倒産を招きかねないからである。
        
                    (PP.113-114)

         (019-1-0-000-445)

 



 


 外部の情報が重要である。外部のことを

 学ばなければならない。ところがわれわれ

 が手にしている二つの情報システムでは、
 
 外部の情報は手に入らない。一つは最近

 流行りのデータ処理を中心とする情報シス

 テムであり、もう一つは昔からの会計を

 中心とする情報システムである。後者は

 500年も前からの代物である。今日会計に

 必要とされている改革に比べるならば、

 今後20年間に想定されるITの進展など

 何ほどのものでもないとさえいえる。

                    (P.114) 

          (020-1-0-000-446)

 





 われわれの眼前に膨大な仕事が

 横たわっている。第一に、情報に通暁

 しなければならない。そのためには、

 一人ひとりが情報リテラシー(情報能力)

 を習得する必要がある。情報という道具

 の使い方にならなければならない。

 情報を仕事の道具として見なければなら

 ない。しかし、そのような見方ができている

 者はまだごくわずかである。そのごくわずか

 の者は企業人ではない。軍関係者である。

 第二に、外部で起こっていることを理解する

 ために、その情報リテラシーを実際に使わな

 ければならない。いまのところ、入手可能な

 データは不十分であって、かつ信頼性に欠ける。

 この種の情報を多少なりとも手にしているのは

 日本の大手商社だけである。彼らは外部の

 世界の生の情報をもっている。 

                     (PP.116-117)

          (021-1-0-000-447)

 







最近、よく目にするキーワードはビッグデータです。
膨大なデータを高速処理し、分析する技術が
日進月歩で進化しています。


問題は、膨大なビッグデータを分析した結果を
どのように扱うかです。最終的には、個人に
帰属することです。


情報リテラシー(情報能力)とは、まさにそのこと
を指しています。


「日経ビジネス」(2014.11.24 号)の特集記事は、
「日本の革新者(イノベーター)2014 世界を
動かす12の発想」でした。


12人が紹介されていましたが、その中に、
西森秀稔(にしもり・ひでとし)東京工業大学教授
がいます。


西森さんの「量子アーニング理論」という、従来
検討されたきた考え方とは全く違う原理によって、
量子コンピューターが実現しました。


量子コンピューターの実現は、1980年代に
50年かかるとされていましたが、カナダの
D-Waveシステムズが開発し、発売したもの
でした。


このコンピューターは、
「『組み合わせ最適化問題』の計算を高速化
するためのマシン」
(「日経ビジネス」 2014.11.24 号 P.032)
だそうです。


この説明だけではよく分からない、と思います。
次の解説ではいかがでしょうか?

「最適化画像認識や自然言語処理、医療診断
など今や社会に欠かせない技術。調べる数の
組み合わせが増えると現在のスパコンでは
手に負えないが、量子コンピューターなら瞬時に
解ける可能性がある」(上掲誌 P.032)
という、スパコンより優れた特長を持つコンピュー
ターです。


膨大なデータを超高速に処理するスパコンは、
調べる数の組み合わせが増加すると、
とたんに性能が劣化してしまうのです。
一方、量子コンピューターはその問題を得意
にしているようです。


この関連記事は、
日経ビジネスの特集記事(83)
日本の革新者 2014 世界を動かす12の発想(1)

をご覧ください。


個人レベルでも、情報リテラシーの向上は
今後、不可欠なこととなるでしょう。




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