今週の言葉(62) 分かれた道に来たら 難しい方を選択 守りより先に仕掛ける | 藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

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分かれた道に来たら
難しい方を選択
守りより先に仕掛ける


竹島 一彦(たけしま・かずひこ)氏
[前公正取引委員会委員長、
森・濱田松本法律事務所顧問]




 大学を出て大蔵省(現財務省)に入って以降、

 半世紀近くも公の仕事に携わりました。

 特に印象に残っていることを挙げよと言われ

 れば、一つは首相官邸で政策調整に当たる

 内閣官房副長官補時に手掛けた被用者健康

 保険の本人負担2割から3割への引き上げ

 です。自民党の猛反発を乗り越え、2002年の

 制度改正ができました。


 もう一つは公正取引委員会委員長時の独占

 禁止法の抜本改正です。特に2005年改正

 では経済界の反対を押し切り、大企業の

 課徴金の水準を引き上げ、違反を自ら申告

 した企業の課徴金を減免する制度を導入し

 ました。


 当時、政治家や経済界から厳しく批判され、

 抵抗を受けました。それでも私はへこむこと

 はありませんでした。 


 もちろん、物事を進めるためには戦略も必要

 です。官僚はその時々の最先端の課題に

 取り組むことができます。


 守りより先に仕掛ける。今の時代では「変わっ

 た官僚」で片付けられてしまうかもしれませんが、

 国を良くするためには、中長期の視点から物事

 を考える一人ひとりの官僚がこうした気概を持っ

 て任に当たるべきだと今でも確信しています。


 出る杭は打たれる。そうした性格や行動が災い

 して叩かれもしましたが、大いに鍛えられてきた

 のも事実です。


 日本の将来を考えると、いい意味での競争環境

 の整備や上昇志向を持つ若者を育む教育システム

 の構築がより重要になっていると思います。


                (2014.10.27号から) 
 





「出る杭は打たれる」に関連して、
「出すぎた杭は抜かれる」
「出ない杭は腐る」
という言葉を見聞きしたことがあります。


「出る杭は打たれる」についてお話しますと、
意欲的に取り組もうとした人に対して、
足払いでもすれば、チャレンジの芽を摘ん
でしまうことになります。


穿った見方をすれば、今のうちに叩いて
おかないと、自分の地位を襲われるかも
しれないという恐怖心が、こうした行動に
走らせるのかもしれません。


「出すぎた杭は抜かれる」については、
少々説明が必要でしょう。2つの選択肢が
あります。上司や経営者層の判断、
あるいは人間の器の大きさに左右されます。
自己保身しか考えない人には無理です。


一つは、突出した能力を示せば、その人物
を相応しいポジションに移すというものです。


もう一つは、組織を乱すものとして左遷する
というものです。干されるのです。


ですが、後者の選択は企業の損失です。


最後の「出ない杭は腐る」に関しては、
次のように考えています。


芽の出ない花や樹は、種や根が腐っている
ケースが多い、と言えます。


ただ、その人の隠れた才能を見出せず、
適材適所に使えていない、とも言えます。
上司の見方次第で、才能ある人を正当に
評価していないだけかもしれません。


「この世に名馬ありといえども、名伯楽なし」
と中国の詩人、白楽天は言いましたが、
才能ある人物を見出だせる目利きのある人は
めったにいません。


古今東西を通じて、共通の問題かもしれません。




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