大前研一さんのような「世界に通用する傑出した人物」は、
日本にも世界にもあまりいません。
私は大前さんの足元にも及ばないちっぽけな存在ですが、
そんな小さな私でも、世の中で役に立ちたいと熱望して
います。
年齢は関係ないと思っています。
やろうとする意思と一歩踏み出す行動力ではないか、
と考えます。
その2つに付け加えるならば正しい方向性でしょうか。
これはなかなか定めるのが難しい。
自分で正しいと判断しても、必ずしもそれが正しい針路を
とっているかどうか確かめることが困難だからです。
メンター(師匠)がそばにいれば、たとえ間違った方向へ
進んだとしても、謙虚な気持ちで従うならば修正は可能
でしょうが。
私にとってのグル(精神的指導者)は大前研一さんです。
もちろん、大前さんがそんなことを知る由もありませんが。
以前、大前さんの下で働いていた学生の方
(今では社会人として働いていることでしょう)
からメールを頂いたことがあります。
そのメールの中で、身近で見た大前氏の気さくで、
ユーモアあふれる人柄に触れたことを伝えてくれました。
21世紀は見えない大陸だから、
おおぜいが古い知識を持ち寄って、
あれこれ相談しても、進むべき道など
発見できるわけがない。
それができるのは、前例が通用しない
ところでもひるまず、自分で問いを
立て答えが出せる能力を持った個人なのだ。
だから企業が生き残れるかどうかは、
そういう人間をトップに戴いているか
どうかにかかっている。
今日の名言 1 〈382〉
アメリカは相手が世界中のどの国で
あっても、輸入品の支払いはドルで
行うし、輸出の際もドル建ての決済が
普通だ。
だからアメリカと取引する国は、
日頃からドルをせっせと溜め込んで
おかなければならないのだ。
ところがアメリカだけはその必要がない。
当たり前だ。基軸通貨であるドルは、
アメリカの自国通貨でもあるのだから、
必要なら国内で、いくらでも輪転機を
回せばいい。
今日の名言 2 〈383)
アメリカが世界で唯一貿易と縁のない国
というのは、こういう理由による。
ドルが高くなれば購買力が高まり、
輪転機を余り回さないで済むようになる。
逆にドルが安くなれば、相手国が死に物
狂いで生産性を改善して、同じ値段で
売ってくれる努力をする。
事実、日本はそのようにして円高でも
アメリカ市場を死守してきた。
そしてアメリカは、中国、韓国、EU、
日本などの通貨を相対的に為替操縦する
ことによって競争させ、よりよいモノを
より安く仕入れることに成功している。
その結果、アメリカはプラザ合意後の
20年近くにもわたって、インフレを
克服できているのである。
今日の名言 3 〈384)
テレビをたまに観ると、円高ドル安、円安ドル高を
よく理解できない局アナが、頭が混乱して、ごっちゃ
にして説明している場面に遭遇することがあります。
輸出場合でも輸入する場合でも、取引において、
ドル建てが基本です。
今、1ドル=100円で、1万ドルの商品を輸入
したとします(通関料や輸送費等は考慮しない)。
100円×1万=100万円
これは分かりますね。
では、1ドル=105円ではどうでしょうか?
105円×1万=105万円
1ドルが100円だった時と比べ、105円に
なって5万円多く支払わなくてはならなくなりました。
これが円安ドル高です。
では、今度は1ドル=95円になりました。
どうなるでしょう? 簡単ですね。
95円×1万=95万円
1ドル100円と比較して、5万円少なくてすみました。
これが円高ドル安です。
ところが、輸出になると全く逆のことが起こります。
1ドル=100円から1ドル=105円になると、
105万円と5万円多く受け取れます。
一方、1ドル=95円になると、95万円で5万円受け
取れる金額が少なくなります。
為替は相対(あいたい)通貨ですから、
一方が上がれば他方が下がり、一方が下がれば
他方が上がるということです。
両方ともに上がることも、両方とも下がることはあり
ません。
主要通貨をそれぞれ1もしくは100として、
対外通貨のレートを小数で表示することがあります。
例えば、下図のようなものです。

(外国為替クロスレート 日経電子版 2014.08.14 から)
このレート表によって、自国通貨の相対的価値が分かります。
基軸通貨はドルですから、ドルのまま決済しますが、
日本をはじめ各国は、ドルから自国通貨に必ず、
変換しなければなりません。
ですから、ドルは有利なのです。
日本人はドルで給与をもらうわけではありませんね。
当然、円です。ドル建てで売った商品代金は、
円転(円に転換)しなければならないのです。
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