とは、どういう意味だったのか
日本代表選手たちが、口々に「日本らしい試合をする」
と語っていました。
私は、「日本らしい試合をする」とは、スピードと
組織力で外国チームに対抗すること、と解釈して
いました。
この点について、日本サッカー協会最高顧問の川淵三郎
さんが、『日経ビジネス』(2014.06.23号)で、
次のように説明しています。
グループリーグ2戦が終了した後に書いています。
(『日経ビジネス』2014.06.23号 P.130 「賢人の警鐘」から)
目指すは、速いテンポと精度の高い技術で、
常に多くの選手が攻守に絡み合いながら
ゴールを目指す新たなスタイル「Japan's Way」
の構築。日本の強みと独自性を生かした
サッカーで世界に打って出ようとしている。
今回の結果にかかわらず、後になって振り返っ
た時、この改革が「日本サッカーのイノベー
ション」として歴史に刻まれているに違いない。
「日本らしさ」とは、川淵さんが言っている
「Japan's Way」(日本のやり方)のことを
指しているのでしょう。
今大会は、1分け2敗でグループCで最下位で
敗退しました。
アジアからは日本、韓国、オーストラリア、イラン
の4カ国が出場しましたが、4チームで勝ち点は
わずかに3でした。
勝ち点は最大で36(チーム数4×対戦チーム数3×
1試合あたりの勝利時の勝ち点3=36)でした
から、いかに少ないかが分かります。
日本、韓国、イランがそれぞれ1引き分けでした。
オーストラリアは3連敗を喫しました。
アジアチームが惨敗したため、現在出場枠は4.5
ですが、見直しがされる模様です。
減らされる可能性が出てきたのです。そうなると、
次回大会の地区予選はいっそう激しさが増すことは
間違いありません。
今大会を通じて感じたのは、南米のブラジル開催
ということで、中南米諸国と比べ、欧州やアジア
のチームは大きなハンデになった、と感じました。
ブラジルは国土が広く、日本の22.8倍もあります。
スタジアムの移動に、かなりの心身の負担がかかった
ように感じました。
高温多湿な気候と相まって、欧州の強豪国にとっても、
相当の影響を受けた、と想像しました。
前回大会の優勝国スペインがグループリーグで予想外の
連敗を喫し、早々と敗退しました。
スペインのサッカーは華麗なパス回しで相手を翻弄する、
「パスサッカー」だったのですが、そのパスサッカーが
まったく機能しませんでした。
大会開始当初は雨が多く、スペインチームにとって「強み」
であったパスが通らなかった、というのが敗因でしょう。
強みが弱みに転じることは、何もサッカーに限った話
ではなく、個人レベルでも、企業レベルでも当てはまる話
です。
欧州の強豪国、イタリア、イングランドそしてポルトガルが
グループリーグで敗退しました。番狂わせと言うには、
欧州チームの敗退は予想を超える結果ではなかった
でしょうか?
欧州では、オランダ、フランス、ベルギー、ドイツ、スイス、
そして日本と同組だったギリシャの計6チームが勝ち上がり
ました。ドイツは予想外の苦戦をしました。
W杯は4年毎に開催されます。その4年間でサッカーは
大きく変わることを示しました。
連覇がいかに難しいことなのか、思い知らされたのでは
ないでしょうか?
次回大会は、2018年にロシアで開催されます。
今度は欧州勢が有利になりそうです。
川淵さんは、文末で次のように書いています。
(上掲書から P.130)
私自身、1974年に旧・西ドイツで開催された
W杯で、オランダが見せた「トータルフット
ボール」こそが究極のサッカーだと思った。
だが、その後もサッカーは日進月歩で進化
している。肉体で勝負するサッカーですら
そうなのだから、技術や産業が進歩しない
わけがない。改革の手を緩めるなかれ。
日本の勤勉さ、高い知性と技術を持って
すれば、日本は輝きを取り戻せるはずだ。
4年後の日本は、ロシア大会でひときわ輝いて
いて欲しい、と強く願っています。
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