『ロウアーミドルの衝撃』(14) 新・大前研一名言集(96) | 藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

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『ロウアーミドルの衝撃』(14)


「自分のことを中流」と考える日本人が、
かつて多く存在しました。私自身もその一人でした。


しかし、今では上流と下流だけの二極に分化しています。


派遣社員の首切り、正社員の激減、給与、賞与の大幅
削減など従業員には逆風が吹き荒れています。


そうした現状を踏まえて、ロウアーミドル(中流以下)
という概念を示しつつ、生き抜く指針を提示している本が
『ロウアーミドルの衝撃』です。


現実から逃避せず、現実を直視し、少しでも明るい未来像
を描けるようになりたいものです。






 地価の下落はデフレを招くとしてマイナスに

 とられがちだが、その本質は地価の“適正化”

 である。生活者から見れば、地価が下がれば

 その分可処分所得が上がって生活に余裕が

 生まれ、住宅ローンに苦しんでいた生活自体

 が豊かさに変わる。ロウアーミドル以下が

 八割を占める今の時代、地価の下落は日本が

 「生活者大国」になっていくための必要条件

 だと考えなければならないのだ。
 


             今日の名言 1 〈289〉






 日本の建築基準法が邪魔をして、日本人は

 海外の良質かつ安価な住宅を建てることが

 できない。日本の建築基準法にはあまりにも

 理不尽な規制が多く、海外から建物や建材を

 入れられないようにしているからだ。

 姉歯建築士の事件では、あれだけ複雑な法律

 と許認可業務も、実態は形ばかりで効果が

 ないことが見事に露呈した。
 

   
             今日の名言 2 〈290)




 医薬品の世界ではかなり相互認証が進んでいて、

 海外で認められた薬は日本でもOK,日本で

 認められた薬は海外でもOKという方向に

 動いている。建築などは医薬品のように直接

 人体に作用するものではないから、相互認証が

 なくても各国の基準をクリアしていれば問題はない。

 必要な情報の提供だけを義務付けるようにして、

 後はユーザーが自分で選べばいいのである。
 

      
             今日の名言 3 〈291)




医療に関する話ですが、混合診療が導入されよう
としています。


混合診療には、「問題がある」と、諏訪中央病院
名誉院長の鎌田實さんは、『日経ビジネス』
(2014.06.9号「賢人の警鐘」P.118)で述べています。


 現行の医療制度でも、先進医療の治療法や

 検査法100種類が、保険外併用療養費制度

 として混合診療が行われている。ただし、

 これは管理された混合診療である。

 「選択療養制度」ではこの管理がなくなる。


 患者団体の日本難病・疾病団体協議会などは、

 混合診療の拡大は、新たな医療技術や治療費

 などの保険適用をかえって遅らせ、既に保険

 が適用されているものまで保険から外される

 可能性があるとし、混合診療拡大に反対を

 表明している。


 通常、資本主義では、自由な競争により、

 質のよいものが安く手に入るようになる。

 しかし、医療はちょっと違う。患者が

 その治療の価値を評価しにくく、質の高さ

 を値段の高さで判断する傾向があるのだ。
 




安倍晋三首相は自由診療と保険診療を併用する
混合診療の大幅な拡大を検討するように、
4月16日に指示しています。


自由診療の比率が拡大し、医療費を支払えなく
なったり、治療を受けられなくなる患者が
増加するのではないか、ということが危惧されます。





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