「自分のことを中流」と考える日本人が、
かつて多く存在しました。私自身もその一人でした。
しかし、今では上流と下流だけの二極に分化しています。
派遣社員の首切り、正社員の激減、給与、賞与の大幅
削減など従業員には逆風が吹き荒れています。
そうした現状を踏まえて、ロウアーミドル(中流以下)
という概念を示しつつ、生き抜く指針を提示している本が
『ロウアーミドルの衝撃』です。
現実から逃避せず、現実を直視し、少しでも明るい未来像
を描けるようになりたいものです。
地価の下落はデフレを招くとしてマイナスに
とられがちだが、その本質は地価の“適正化”
である。生活者から見れば、地価が下がれば
その分可処分所得が上がって生活に余裕が
生まれ、住宅ローンに苦しんでいた生活自体
が豊かさに変わる。ロウアーミドル以下が
八割を占める今の時代、地価の下落は日本が
「生活者大国」になっていくための必要条件
だと考えなければならないのだ。
今日の名言 1 〈289〉
日本の建築基準法が邪魔をして、日本人は
海外の良質かつ安価な住宅を建てることが
できない。日本の建築基準法にはあまりにも
理不尽な規制が多く、海外から建物や建材を
入れられないようにしているからだ。
姉歯建築士の事件では、あれだけ複雑な法律
と許認可業務も、実態は形ばかりで効果が
ないことが見事に露呈した。
今日の名言 2 〈290)
医薬品の世界ではかなり相互認証が進んでいて、
海外で認められた薬は日本でもOK,日本で
認められた薬は海外でもOKという方向に
動いている。建築などは医薬品のように直接
人体に作用するものではないから、相互認証が
なくても各国の基準をクリアしていれば問題はない。
必要な情報の提供だけを義務付けるようにして、
後はユーザーが自分で選べばいいのである。
今日の名言 3 〈291)
医療に関する話ですが、混合診療が導入されよう
としています。
混合診療には、「問題がある」と、諏訪中央病院
名誉院長の鎌田實さんは、『日経ビジネス』
(2014.06.9号「賢人の警鐘」P.118)で述べています。
現行の医療制度でも、先進医療の治療法や
検査法100種類が、保険外併用療養費制度
として混合診療が行われている。ただし、
これは管理された混合診療である。
「選択療養制度」ではこの管理がなくなる。
患者団体の日本難病・疾病団体協議会などは、
混合診療の拡大は、新たな医療技術や治療費
などの保険適用をかえって遅らせ、既に保険
が適用されているものまで保険から外される
可能性があるとし、混合診療拡大に反対を
表明している。
通常、資本主義では、自由な競争により、
質のよいものが安く手に入るようになる。
しかし、医療はちょっと違う。患者が
その治療の価値を評価しにくく、質の高さ
を値段の高さで判断する傾向があるのだ。
安倍晋三首相は自由診療と保険診療を併用する
混合診療の大幅な拡大を検討するように、
4月16日に指示しています。
自由診療の比率が拡大し、医療費を支払えなく
なったり、治療を受けられなくなる患者が
増加するのではないか、ということが危惧されます。
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