「自分のことを中流」と考える日本人が、
かつて多く存在しました。私自身もその一人でした。
しかし、いまや上流と下流だけといった二極分化の
様相を呈しています。
派遣社員の首切り、正社員の激減、給与、賞与の
大幅削減など従業員には逆風が吹き荒れています。
そうした現況を踏まえて、ロウアーミドル(中流以下)
という概念を示しつつ、生き抜く指針を提示している本が
『ロウアーミドルの衝撃』です。
現実から逃避せず、現実を直視し、少しでも明るい
未来像を描けるようになりたいものです。
今日の名言 1 〈268〉
今、世界は調達競争の時代になっている。
アメリカではディスカウントストアが自ら、
その商品が世界でもっとも質が良く、
なおかつもっとも安いところをリサーチし、
直接調達してくる仕組みを作り上げている。
中間業者なしで店頭に出すから、
製造原価の二倍の価格設定でも利益が
ちゃんと出る。
アメリカではこうした流通革命の過程で、
厳しい企業淘汰が起こった。
今日の名言 2 〈269〉
消費者の購買意識・行動が変わり始めたとはいえ、
いまだに多くの人が日本の構造変化に気づかずに
いるのが現状だ。
収入が減り、負担が増え続ける生活者自身こそが
すぐにでも意識を改革し、人生の戦略を立て直さ
なければならないのである。
今日の名言 3 〈270〉
日本人の九割が「自分は中流クラス」と思っている
ように、日本人は長い間、総中流社会の横並びの
価値観の中で生きてきた。
そのため、自分で自分なりの人生の価値観を築く
ということをしてこなかった。
年功序列でしだいに地位も給料も上がるという前提が
崩れ、「もしかすると一生、今のままロウアーミドル
で終わってしまうかもしれない」という不安に
苛なまれているのである。
グローバル企業の多くは、原材料や部品は世界中で
最も安いところから調達することは常識になっています。
マクドナルドは、例えばマックポテトの原材料を世界最低
価格を提示する企業を選び出すシステムを稼働させています。
実際のところ、ハンバーガーよりマックポテトのほうが
儲かるのです。セット価格にする意味はそこにあります。
話は変わりますが、「茹でガエル」になってはいけません。
ぬるま湯につかっていると、気持ちが良いため、周囲の環境が
変化していることに気づかず、気づいた時には手遅れになり、
茹で上がってしまう、という状況を示しています。
私は、「タコツボ」現象ではないかと思っています。
外界との関わりを絶ち、自分が属する組織の人間としか
付き合わないことを言います。
発想が似通ってきて、新しい視点や発想が生まれにくく
なってきます。
そうした状況が続くと、企業や組織は活力を失い、衰退へ
向かっていきます。
異文化や異業種、異なる発想の人たちと意識的に接すること
を心がけることで、「茹でガエル現象」や「タコツボ現象」
を食い止めることができます。
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