「自分のことを中流」と考える日本人が、
かつて多く存在しました。私自身もその一人でした。
しかし、いまや上流と下流だけといった二極分化の
様相を呈しています。
派遣社員の首切り、正社員の激減、給与、賞与の
大幅削減など従業員には逆風が吹き荒れています。
そうした現況を踏まえて、ロウアーミドル(中流以下)
という概念を示しつつ、生き抜く指針を提示している本が
『ロウアーミドルの衝撃』です。
現実から逃避せず、現実を直視し、少しでも明るい
未来像を描けるようになりたいものです。
今日の名言 1 〈256〉所得格差の拡大にともなう所得階層の二極化、
とりわけロウアーミドルクラス以下が
国民の大半を占めることが及ぼす影響は、
ここの生活にとどまらない。
マーケットの劇的な変化を引き起こし、
企業戦略の転換や組織体系の改編を
促すとともに、日本の社会や国家の仕組み
そのものにも大きな変革をもたらすことになる。
今日の名言 2 〈257〉日本の大多数を占めていたミドルクラスが崩壊し、
ロウアーミドル以下の層とアッパー層に
完全に二極化し、所得階層の分布がM字型を描く
「M字型社会」に移行していることは
明らかなのだ。
アメリカではレーガン革命以降、こうした傾向が
特に顕著になったが、日本も20年遅れて
この流れを踏襲していると言える。
今日の名言 3 〈258〉成果主義の導入や終身雇用制度の廃止などにより、
勤続年数にしたがって昇進・昇給していく
「年功序列」の常識が崩壊したことも、
所得格差拡大の大きな要因のひとつである。
日本は、99%の貧困層と1%の富裕層の二極分化社会へ
まっしぐらに進んでいきます。
非正規雇用者の比率が高まり、正規雇用者は減らされます。
しかし、正規雇用者、非正規雇用者という分類はほとんど
意味をなさなくなるかもしれません。
正規雇用者には、さらに高い成果を求められるのようになり、
達成できる人ばかりではないからです。
ただ、私はこう考えます。
雇用者(正規でも非正規でも)に成果主義を導入し、
目標達成の可否によって評価するのであれば、経営者層を
監督する人(例えば社外取締役)が存在し、経営者層にも
成果主義が導入されなければならない、と思います。
企業が傾いたり、破綻する要因は、経営者層の経営能力の
欠如によるものです。
私の体験から実感しています。
在籍中に会社が破綻した経験が1回、会社業績が急激に
悪化し、リストラされ、退職後に破綻した経験が1回
あります。
どちらのケースでも、経営者に経営能力が欠如していた
ことは明白です。
従業員に成果を求めるのであれば、経営者層も命懸けで
経営に取り組んでいただきたい、と思います。
リストラされた従業員の生活をめちゃくちゃにしたことを
もっと真摯に受け止めて欲しい。
記事が面白かったら
ポチッとして下さい。

こちらのブログもご覧ください!
こんなランキング知りたくないですか?
中高年のためのパソコン入門講座(1)
藤巻隆のアーカイブ
私の書棚(読み終わった本の一覧)