日経ビジネスのインタビュー(103)新春対談 前編 日本人よ、平穏をむさぼるな | 藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

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新春対談 前編 日本人よ、平穏をむさぼるな
2014.01.06

稲盛 和夫氏 × 柳井 正氏 



稲盛和夫・京セラ名誉会長(以下、稲盛)

 今の日本はあまりにも平穏で、安逸を

 むさぼっています。もうちょっと根性

 入れて仕事をせんかいという思いを込め

 て、『燃える闘魂』を書きました。

 私が創業した京セラは、もともとは零細

 企業です。私は、社員が希望を持てる

 会社にしようとという一心でやってきま

 した。それには何が大事かというと

 「思い」です。それも非常に強い思いが

 必要になる。


 思いが人生を形作ります。現在の自らの

 状況は、その人が思い続けてきた結果

 です。現状に滿足していなくても、

 それはその人の思いの集積なのです。


柳井正・ファーストリテイリング会長兼社長(以下、柳井)

 僕の実家は1階が店舗で2階が住居という

 商店街の小さな店でした。それも生まれ

 たのは炭鉱の町です。子供の頃に炭鉱は

 廃れて、地元の小学校が消え、廃山で

 中学の同級生は何分の1かがいなくなった。

 同時に商店街もシャッター通りになりま

 した。つまり、決して恵まれた環境で

 スタートしたわけではありません。


稲盛

 人間の能力は未来進行形で発展します。

 たとえ今は実現できなくても、1年後、

 2年後に実現するつもりで努力を重ね、

 勉強すれば必ず成長する。そのためには

 まず、自分の能力が無限に発展すると

 信じることです。


柳井

 今の若い人はバブル崩壊後の世界しか

 知りません。親の給料がどんどん下がる

 環境で育てば、安定を求めるようになる

 のかもしれない。けれども、それが

 起業家精神や事業欲、自分で生活して

 家庭を営むんだという人間として本来

 あるべき欲を阻害してしまった。


稲盛

 人間は大きな命題を持って生きるべき

 なんです。そして命題を持てば、生き方

 はおのずと変わってきます。


柳井

 僕は何より中小企業や零細企業に頑張って

 もらいたいと思います。


 炭鉱町の小さな商店が世界4位のアパレル

 製造小売業になったんです。あなた方は

 何でできないんですかと思いますね。

 一人ひとりが気概を持って働くことが、

 日本再生の一歩でしょう。



日経ビジネスは1969年の創刊から今年で45年になります。
今号から新創刊となり、誌面一新されただけでなく、
ページ数は大幅に減りました。


ところが、内容は凝縮され、筋肉質の体型に
変わった印象があります。


新春対談として、稲盛さんと柳井さんという
二人の偉大な創業者が、日本の現状を一刀両断に
切り込んでいます。


多くの日本人にとって、耳の痛い話が出てきますが、
真摯に耳を傾け、一人ひとりが現状に満足することなく、
日々努力し、成長していく気概を持つことが大切だ、
と強く思いました。


稲盛さんの「思いが人生を形作ります」という言葉が、
特に印象に残りました。


新春対談後編は、次号(2014.01.13)に掲載されます。




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