CSR(Company's Social Responsibility、
企業の社会的責任)という言葉が知られる
ようになったのは、ごく最近になっての
ことです。
企業は誰のためにあるのか、ということが
議論されます。欧米では株主のためにある、
という考え方が一般的ですが、
日本では必ずしもそうではありません。
ステークホルダー(利害関係者)は、
株主だけでなく、従業員、取引先、
仕入先、そして社会も含まれます。
こうした考え方は日本独特と言われて
きましたが、徐々に欧米にも理解を示す
人たちが出てきました。
ヨーカ堂の外国人持株比率は、直近で
<外国> 34.9% です。この数字は、
かなり高いです。外国人投資家から高い
評価を受けていると言えます。
お金が集まるのは怖いことで、洋の東西を問
わず、必ず失敗するのが歴史の示すところです。
他人のお金を預かって、薄口銭で貸す金融業は
よほど注意しないと危険です。他人のお金を
自分のお金と錯覚し、後先を考えずに目先の
利益を優先したのが日本の間接金融の間違い
だったのだと思います。あらゆるものが短期で
飽和し、あらゆる成功が短期で終わる、変化の
スピードの怖さは、特に金融業で気をつけなけれ
ばならない点です。
(P.149)
(037-1-0-000-238)
私は一九九四年(平成六年)、七十歳の古希を
迎えたのを機に、以前から温めていたささやか
な夢を形にすることにしました。勉学の意欲に
燃える若い人たちを応援し、少しでも社会の
お役に立てればとの思いで、当時の株価で約
四百億円に相当する自社株を基金に拠出し、
財団法人「伊藤謝恩育英財団」を設立しました。
(P.150)
(038-1-0-000-239)
私は、母と兄を商人の鑑(かがみ)、人生の師
と仰いで育ちました。二人は商売の厳しさを
通じて、人生に対する真面目さ、誠実さ、真摯
(しんし)さがいかに大切であるかを教えて
くれただけでなく、報われることを前提としない
無償の善行を身をもって示すことで、無言で私に
人の道を教えてくれました。
(P.151)
(039-1-0-000-240)
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