概要紹介と、管理人のコメントを掲載しています>
日経ビジネスの特集記事(42)
イオン 飽くなき拡大欲の正体
2014.01.27
変革のDNA埋め込む
埼玉県吉川市にイオングループの
新しい専門店「FT」がオープンしたそうです。
「FT」とはどんな店なのでしょうか。
初めて聞く名前なので全くわかりません。
(P.034)衣料品や生活雑貨、ネイルサロンなどが
融合した新業態だ。
新業態ということなので、私でなくても知らないのは、
無理もないことですね。
ただ、この「FT」という新業態が生まれた経緯は、
同業他社とは、異なるかもしれません。
と言いますのは、次のようなエピソードがあるからです。
(P.034)「食に依存しない新しい業態を作れ」
2012年9月26日、イオンリテールで肌着を担当していた
木村尚久氏は、当時社長だった村井正平氏(現ダイエ
ー社長)から、こう言われて新規事業開発のリーダー
を任された。
つまり、社員に新規事業の開発を任せたのです。
しかも驚くことが続きます。
岡田元也社長から檄を飛ばされたのです。
(P.034)「(イオンリテールでから独立して)」
会社を作ったら1週間後にすぐ転籍しろ。
利益が出せなければ、ボーナスはゼロや」。
サラリーマン意識を捨て、起業家として
覚悟を決めて頑張れというエールだった。
岡田社長には危機感があるからです。
(P.034)岡田社長には、革新を起こさなければ
衰退するという危機感が常にある。だからこそ、
トップ自らが細かな新規事業まで目配りし、
イオンという巨大組織にいながら、起業家精神
を持つ人材を育てることに力を入れる。
イオングループは、連結子会社が251社、
従業員は36万人という巨大企業です。
2013年8月に子会社化したダイエーの再建が
急務となっています。
老朽化したダイエーの店舗を改装することは、
一つの回答です。
(P.037)今年5月頃には、同社(ダイエー)の象徴的な
店舗の1つである碑文谷店(東京都目黒区)を
大幅にリニューアルする。
譲れぬアジアの覇権
イオンは、「東南アジアと中国で
猛烈な出店に舵を切る」ということです。
具体的にアジアでどのような目標を立てているか
見てみましょう。
(P.038)イオンがアジアで描く夢は壮大だ。
2020年に連結営業利益の5割を海外=アジアで稼ぐ
という目標を掲げる。2013年2月期(前期)のイオン
の連結営業利益は2000億円弱。仮に一切成長しなく
ても、1000億円を稼ぎ出す必要がある。
アジア戦略に欠かせない1つの手段は、
M&A(合併・買収)です。
(P.040)2012年10月末、イオンは仏カルフールの
マレーシア法人(現イオンビッグマレーシア)を
約151億円で買収。
もう1つは、人口13億円の巨大市場、
中国に進出することです。
(P.041)(2014年)1月3日に天津市に延べ床面積
16万㎡の「イオンモール天津梅江」をオープン。
年末までに、広州市、蘇州市、武漢市などに
実に4カ所の大型SC(ショッピングセンター
注:藤巻)をオープンさせる予定だ。
最後は、岡田元也社長へのインタビュー記事の一部を
ご紹介します。
ちなみに、岡田社長は、民主党の岡田克也氏の
お兄さんです。
重要な発言と思われる個所を抜粋します。
(P.044)例えばアジアで言うと、日本の人口が減る
からアジア市場に出ないといけないという
消極的な意味では使っていない。
我々の場合、むしろ積極的で、
そこに新たな巨大マーケットがあるのだから、
日本企業としてやらないでどうするんだと。
(P.046)お客様が変わる以上、変化対応が
当たり前でなければ小売業はできません。
だから我々としては、「企業内起業家」という
ものが一番重要だろうと考えています。
(P.047)小さく、多く生んで、外部ともグループとも
グループの中でも競争してもらう。
そうすれば、企業内起業でも市場原理が働く。
(P.047)成功したとは全く思わない。
そう考えること自体がおかしい。
成功したと思ったら、転落につながります。
イオンは今後どうなっていくのか?
セブン&アイ・ホールディングスとの覇権争いが、
今後一層激化していくことは間違いありません。
今、イトーヨーカドーの創業者、伊藤雅俊さんの著書、
『伊藤雅俊の商いのこころ』の中から名言を紹介している
ブログを連載しています。
お時間がありましたら、こちらもご覧ください。
『伊藤雅俊の商いのこころ』(1) 言葉の迷宮(68)
記事が面白かったら
ポチッとして下さい。

こちらのブログもご覧ください!
こんなランキング知りたくないですか?
中高年のためのパソコン入門講座(1)
藤巻隆のアーカイブ
私の書棚(読み終わった本の一覧)