私心がないから貫けた
松井 珠江(まつい・たまえ)氏
[元西友執行役SVP]
2008年3月に辞職するまで約25年間、
私は西友グループでお世話になりました。
振り返ると、いくつもの壁にぶつかりました。
しかし、人の性格は変わらないものですね。
信念を持って行動すれば必ず道は開く。
それがすべてだと今も思います。
2002年に米ウォルマート・ストアーズの
傘下に入った際、私は本部から人事担当の
執行役SVP(人事部長)にならないかと打診
されました。人員削減というつらい仕事が
待っているのは分かっていました。
会社が生き残るためには、人員削減は避け
られない。私は信頼できる5人のマネジャーと、
せめて自分たちしかできないやり方で進め
ようと話し合いました。それは、1人の犠牲者
も出さないことです。
「この船には全員は乗り切れない。適正な人員
で利益を出せるナンバーワンリテイラーになる
ために協力してほしい」。私は説明会でそう
訴えました。結果的に1600人の社員が早期退職
に応じてくれました。
私はそれが最後だと思っていました。しかし、
人員削減は1度では済みませんでした。
これでは私は信念を持って仕事ができません。
だから信念を持って会社を辞職したのです。
(2013.11.11号から)
私が横浜市内に勤務していた時、勤務先から
徒歩5分位の場所に西友がありました。
当時から、「2400品目を値下げしました」と
印刷されたポスターが店内に掲示されていま
した。
世界一の小売業と言われる、米ウォルマート・
ストアーズの傘下に入った後のことです。
米国流の合理主義で、一時、2Fの売り場で、
セルフレジ(商品のポリ袋入れから精算までを
顧客が自分で行う機械)が導入されました。
ところが、このシステムはほとんど機能しま
せんでした。
その西友の顧客の大半は、年配者で機械を
自分で使うことに抵抗を覚える人が多かった
のです。
そのため、1Fへ降りて精算する人が後を絶た
なかったのです。
機械のそばに、使い方を指導するパート社員が
ついていたことがありましたが、多くの年配者
に対応できませんでした。
結局、そのシステムは数カ月で取り払われ、
元の状態に戻りました。
そのようなことを思い出しました。
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