人と喜び分かち合える
日比野 弘(ひびの・ひろし)氏
[元西友執行役SVP]
私は間もなく早稲田ラガーメンとして還暦を
迎えます。「オール・フォア・ワン」
「ワン・フォア・オール」。仲間を生かし合う
ラグビーの精神を学び、教え、実践してきました。
その本当の意味を痛感させられたのが、
私にとって人生最大とも言える挫折経験でした。
代々受け継がれてきた会社を整理せざるを得なく
なったことです。明治10(1877)年創業の、
歴史ある陶器店でした。
当時、社員は110人くらいいました。
整理を終えたある日のこと。社員たちが突然、
「惜別会」を開いて私の両親へ旅行券をプレゼント
してくれました。乏しい退職金を持ち寄って買った
そうです。私は感動のあまり、号泣しました。
自分を犠牲にしてでも人のことを考える。これは、
ラグビー精神そのものです。
ラグビーは自分の手柄を考えないで、チームの
捨て石になり、その結果をみんなで喜び合う
スポーツです。
人は粒子のごとく、多くの人や社会と関わり合い
存在しています。周りを大事にし、共存することで、
自分も高めていけると思うのです。
(2013.11.25号から)
私は、ラグビーをしたことはありません。
サッカーや野球は小さい頃からよくやりました。
しかしながら、日比野さんの言葉にもあるように、
「オール・フォア・ワン」
「ワン・フォア・オール」
という、ラグビーの犠牲的精神は、何度か実際に
聞いたことはあります。
最近は、この犠牲的精神が薄れてきているように
思います。
自分の目的を果たすためなら、人を犠牲にしても
いい、という考えが増えてきているように感じます。
「おもてなし」の心は、一面では、相手に対する
犠牲的精神があって成り立つものだと考えています。
私の考え方は間違っている、と指摘する人もいる
でしょう。
それはそれで構いません。
ただ、相手へのおもいやりの気持ちは無くしては
ならないと思います。
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