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日経ビジネスの特集記事(37)
強さの秘密 ドイツ
ワーゲン、BMW、ボッシュの革新力
2013.12.23
地域に根ざし高収益
ドイツには大企業を下支えする中小企業が
あることをお話しました。
この中小企業についてお伝えします。
(P.48)ドイツ語で「ミッテルシュタント」と
呼ばれる中小企業は「経済の屋台骨」
と言われ、ポジティブな響きがある。
非上場の家族経営で歴史が長く、
地方に拠点があり地元の雇用を重視
する。小規模ながらオンリーワンの
技術を持つ、といったイメージだ。
中小企業の実態を表す、具体的な数値があります。
(P.48)ドイツでは、中小企業の国内企業数の
99.5%、雇用者数の62.8%、粗付加価値額
(純付加価値に減価償却を加えたもの)の
53.8%を占める(2013年の見通し)。
日本はどうでしょうか。
(P.48)日本では、中小企業が企業数の99.7%
(2009年の事業ベース)、雇用者数の
76.2%(同)、製造業付加価値額の56.3%
(2011年)占めている。
ドイツと日本の中小企業の数字を見る限り、
大きな違いは見当たりません。
ところが、2002年から2011年までの粗付加価値額の
伸び率を見ると、ドイツだけが製造業の付加価値額
を大きく伸ばしたそうです。
一体どうしたのでしょうか。
理由があるはずです。
その理由には、主に3つが考えられるそうです。
日経ビジネスの見方は次のとおりです。
(P.48)1つは、2002~05年にかけて
ゲアハルト・シュレーダー政権が
実施した労働市場改革。次に、
統一通貨ユーロ導入による域内
貿易の拡大。そして最後が、
中国向け輸出などに牽引した
リーマンショック後の早期回復だ。
中小企業の中身をもう少し見ていくと、明確な
特徴があることが分かります。
(P.49)ドイツでは中小企業のうち「中企業」
の数が多く、「小企業」は収益性が
高いという事実が読み取れる。
つまり、「層が厚い」中企業と
「儲かっている」小企業が、
「ミッテルシュタントが強い」
と言われる背景にある。
メルケルの試練
今年9月末のドイツ連邦議会選挙で圧勝した
アンゲラ・メルケル首相は、無事に3期目を
全うすれば、12年間首相を務めることになる
そうです。
2005年に首相となったので、2017年まで任期
があることになります。
日本の首相の短命さと比較すると、彼我の
大きな違いを感ぜざるを得ません。
盤石に見えるメルケル首相にもアキレス腱は
あります。
(P.52)産業界の最大の懸念が、法定最低賃金
の導入だ。ドイツは、法定最低賃金
を持たない、欧州でも数少ない国の一つ。
ドイツでは41の業種が法律ではなく
労使間協定によって最低賃金を決めて
きた。
法定最低賃金がないことは、ドイツの産業競争力
の強さの源泉の一つでもあった、ということです。
もう一つのアキレス腱は、ユーロ危機の解決だ
そうです。
ユーロ圏でのギリシャの存在は、欧州のリーダー
である、ドイツにとって頭痛の種です。
(P.52)「ユーロの失敗は、欧州の失敗を意味する」
とも言うメルケルは、「ユーロを維持
する以外の選択肢はない」と固く信じ、
加盟国を1つでも脱落させないことを
目標とする。
ただし、厳しい条件を突きつけています。
(P.53)「過重債務国が緊縮策や構造改革を
実行しない限り、支援すべきではない」
というメルケルの姿勢は、EUの南欧諸国
支援の基本姿勢になった。
今回の特集は、とてもボリュームがありました。
通常、最大で25ページですが、29ページありました。
量質ともにあったのです。
もし、あなたが消化不良を起こしたとしたら、
その原因は私にあります。
十分に咀嚼して、お伝えできなかったことになる
からです。
いかがでしたでしょうか。
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