日経ビジネスの特集記事(27) 世界のトップ大学 「東大」は生き残れるか (2) | 藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

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<このページでは、『日経ビジネス』の特集記事の
概要紹介と、管理人のコメントを掲載しています>



日経ビジネスの特集記事(27)

世界のトップ大学
「東大」は生き残れるか
  2013.10.14

前回は、世界大学ランキングを見ていただきました。


どのように感じられたでしょうか?


今回は、前回で一部お伝えした「MOOC(ムーク)=
大規模公開オンライン講座」とは、どのようなものなのか
お伝えしていきます。



最高の授業が無料

東京で企業向けコンサルタントとして働く、
バングラディッシュ人、ホセイン・シャハナワズさん
(37歳)は、自宅で米国ジョージタウン大学と
カナダのトロント大学の講義を受講しています。


ホセインさんは、インターネット上で米ハーバード大学や
米マサチューセッツ工科大学などの世界の著名な
大学の講義を配信している「エデックス」によって、
「お茶の間留学」をしているのです。


MOOCには、「エデックス」の他に「コーセラ」や
「ユダシティー」などがあります。


そのどれもが利用者数は100万人を超えているそうです。


     講義数 利用者数 提携大学数  設立者・団体 
エデックス  72  130万人   29     ハーバード大学
                           マサチューセッツ
                          工科大学

コーセラ  448   436万人   84    ダフニー・コーラー氏

ユダシティー 28  160万人   ―     セバスチャン・スラン氏



コーセラには9月から藤本徹・東大助教授が参加しています。


ネットだからレベルが低いのでは、と思われがちですが、
決してそうではないようです。


MITで物理学を教えるウォルター・ルーウィン教授は、
今年2月にエデックスで講義を始め、人気講義となって
いるということです。


一方で、MOOCの台頭に警戒感が出ているのも事実です。


サンノゼ州立大学の哲学科は、日本でも知られる、
ハーバード大学のマイケル・サンデル教授に書簡を送った
そうです。


その書簡とは「不幸なことに、MOOCの広がりは
我々の大学に危機をもたらします」。


マイケル・サンデル教授は、日経ビジネス取材班の
インタビューに応えて、こう話しています。

高等教育は特定層に限られた特権ではありません。

「公共善」であるべきです。そのためには、講義を

開放し、誰でも受けられるようにすることが重要です。

手段がどうであれ、場所がインドやアフリカの村々

であれ、誰もがアクセスできる高等教育の機会を

作り出すことこそが革命なのです。

教科書が授業の素材であるのと同じように、オンライン

(の授業)も1つの素材になり得るのです。

私はMOOCによる授業が多くの言語に翻訳される

ことも非常に重要だと思います。

  (PP.38-39)


猛追する新興勢力

マレーシアに、日本人の教授たちが多く教壇に立つ
大学があるといいます。


日本の大学で定年を迎えた教員や日本の大学から
出向しているのです。


マレーシア日本国際工学院(MJIIT)がそれです。


MJIITは「西洋ではなく東(日本)に学べ」を合言葉に

東方政策(ルックイースト政策)を進めたマレーシア

のマレーシア・ビン・モハマド首相(当時)が、その

集大成として着想し、10年以上の年月を経て開校した

  (P.40)

そうです。


サウジアラビアには、潤沢なオイルマネーを資金に
して、世界中からトップ研究者をかき集めている
大学があります。キング・アブドラ科学技術大学です。


米カリフォルニア工科大学(CALTECH)のジャンルー・
シャモニー学長を次期学長に引き抜いたというのです。


相当なお金が動いたことが想像できます。


次回は、「海外に出た日本人の提言」をお伝えします。




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