日経ビジネスの特集記事(26)  「中国失速」の真実(2) | 藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

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<このページでは、『日経ビジネス』の特集記事の
概要紹介と、管理人のコメントを掲載しています>



日経ビジネスの特集記事(26)

「中国失速」の真実   2013.10.7

だが早期破綻はない

なお有効なインフラ投資も


前回、マンションの建設ラッシュが進行中で、
過剰供給に陥っている状況をお伝えしました。


中国全域でこうした事態を招いているわけでは
ない、というのが日経ビジネスの見方です。


実は中国の公共投資は一貫して年率2割ほどの

ペースで増え続けている。

北京や上海の地下鉄、または上海~南京間の

高速鉄道のような、明らかに高い収益が見込める

案件は減りつつある。ただ、足元に限れば最低限

の採算が合い、街の経済を活性化させるような

案件が残っているのも事実だ。
  (P.35)


財政に余裕あり

中国経済に関連して、「シャドーバンキング」という
言葉がよく出てきます。地下経済とも言える表に出て
こない金融です。高金利で融資をしているのですが、
実際にどれだけの規模なのかは推測でしかないのです。



シャドーバンキングがどれほどの規模にある

のかは明確ではない。多くの金融機関が

推計しているが、数字はまちまちだ。

あえて言えば20兆~30兆元(約320兆~

480兆円)の範囲にあるとの見方が多い。

中国政府の財政にも余力がある。

国際通貨基金(IMF)によれば、

中国政府の債務は2012年末時点で

12兆元(約192兆円)弱。GDP

(国内総生産)に対する比率は2割ほどに

とどまり、大半の先進国よりも健全に

見える。

シャドーバンキングを通じた資金調達

など、地方政府や国有企業の債務を

どう加味していくかがポイントになる。

様々な見方がある中で、例えば格付け

会社の米英フィッチ・レーティングスは、

広義の政府債務をGDP比で74%と

見積もる。

現時点では、地方政府などを含めた

公的債務はGDP比で60~80%ほど、

というのが一般的な見方だ。
  (P.35)



「困る中国」こそ商機

中国国内では、レンガ生産をロボットを使って、
行っているそうです。製造ロボットを導入する
には高額な設備投資が必要になるにも関わらず、
どうしてこのようなことをしているのでしょう?



レンガは工業製品の中でも低付加価値品の

代表選手のような存在だ。手作業で作る

レンガは、農民が農閑期に副収入を得る

ための手段というイメージがある。

「実態は逆です。このような低価格な

品々に、もう人手はかけられないのです」。

ベンチャー企業で製造部門の責任者を

務める夏順文氏はこう話す。
  (P.38)


中国の人件費が高騰し、今まで中国で生産していた
日本企業はインドネシアなどへ拠点を移し始めて
います。中国の競争力が低下してきているのです。


「チャイナプラス1」という言葉にも現れています。


中国は日本以上に少子高齢化が進行しています。
こうした傾向は、日本企業に商機を生み出しています。


介護事業者は、これまで培ったノウハウを活かせる
新市場として、中国に期待しています。


カゴメは内モンゴル自治区にトマト畑を持ち、大切な
調達先にしています。


「リスクと手間をかけてでも、付加価値の高いトマトを
作ってほしい。カゴメが培ってきた疫病対策を生かせば、
双方にメリットがある」(P.41)と考えたからです。



次回は、「朱鎔基の再来なるか」と「中国の強さと弱さ」
というテーマで、お伝えします。


お楽しみに!




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