人間には五感があります。第六感が働く人も
いますね。
五感とは、ご存知のように、視覚、聴覚、嗅覚、
味覚そして、触覚です。
第六感は、何か説明がつかないが、胸騒ぎが
するといった感覚、あるいはすべての五感を
無意識下で働かせた結果、と考えていいかも
しれません。
ジョブズは五感のうち、視覚、聴覚、触覚の
3つに訴える商品を生み出しました。
iPod、iPhone そして iPad のどれもが、この
3つの感覚に訴える商品であることがわかる
でしょう。
本体の細部にわたる美しさへのこだわりや、
美しい画像の表示、あるいは、なめらかな
動画の動き(視覚)、そして、聴いていて心地
よいサウンド(聴覚)、直感的にわかる操作性
とスムーズに動く機能(触覚)です。
本来、ソニーはウォークマンで蓄積した資産を
使い、チャレンジ精神を発揮すれば、こうした
商品を素早く世に問うことができたはずです。
そして、垂直統合(自前主義)から水平分業
(共創)へ流れが変化したことに、気づくのが
遅かったことも、理由として挙げられるで
しょう。
ファウンダーの盛田昭夫氏が亡くなった後、
ソニーはリスクを負い、果敢に挑戦する会社
から、冒険をしない守りの会社に変わって
しまいました。
小さな会社から、戦後の日本を代表する会社
となり、徐々に大企業病に罹ったのでしょう。
この点は、シャープも同様な状況です。
元シャープの副社長、佐々木正氏は「シャープ
は共創ができなかった」と日経ビジネスのイン
タビューで語っています。
[詳細は→ 日経ビジネスの特集記事]
LINEの森川亮社長は、ソニー在籍当時、新商品
の提案をしたそうですが、「ソニーの技術が使わ
れていないものはダメ」と上司に指摘され、日の
目を見なかったそうです。自前の技術への過信、
驕りですね。
日経ビジネスのインタビュー(2013.9.9号)で次の
ように語っています。
[詳細は→ 日経ビジネスのインタビュー
(FC2ブログ版)]
「僕は以前、ソニーにいました。ソニー時代で最も
苦労したのは、どの提案に対しても『差別化のポイ
ントは何なんだ』と言われたことです。そして提案
の中には、『ソニーの持つ技術がこう入っている
から他社に勝てる』というプレゼンが求められま
した。
僕はユーザーが求めるものの中で、『良いものを
いち早く出す』というシンプルなことがビジネス
として非常に意味があると思っています」
この考え方を実践したのが、ジョブズではない
でしょうか。
人は学び方で3種類に分けられる。
ものごとを目から吸収する人(このタイプ
が一番多い)、耳から吸収する人、そして、
体から吸収する人(実際に触ってみた
がる人)である。
3種類の人、全員にアピールできるように
すべきだ。
そのためにはスライドだけではダメ。
ホワイトボードやフリップチャートを使う。
最近なら、タブレットというハイテク・
フリップチャートも使える。形のある製品
などを「小道具」として用意し、見る、触る、
使うを可能にするのもいい。
(P.39)
(007ー1-0-000-130)
ストーリーを語るのはスライドではない。
あなたなのだ。
スライドはストーリーを補うものにすぎない。
スライドよりも筋書き作りに時間をかける
こと――説得力を高めるにはそうするしか
ない。
(P.40)
(008-1-0-000-131)
ホワイトボードよりもレポート用紙やポスト
イットのほうがよければそれでいい。
大事なのは、デジタルの前にアナログで
考える時間を持つこと。そうすれば、みんな
を引き込む興味深いプレゼンテーションに
仕上がるはずだ。
(P.42)
(009-1-0-000-132)
ぜひ、以下の2冊を読んでいただきたいと思います。
ジョブズの生き方、考え方がよく分かります。
Stay hungry. Stay foolish. この有名な言葉は、
2005年にスタンフォード大学の卒業式のスピーチで、
使われました。この言葉が出てくるのは、
動画の最後です。
本著のタイトルになっている、「驚異のプレゼン」前編です。
本著のタイトルになっている、「驚異のプレゼン」後編です。
2005年にスタンフォード大学の卒業式のスピーチで、
使われました。この言葉が出てくるのは、
動画の最後です。
本著のタイトルになっている、「驚異のプレゼン」前編です。
本著のタイトルになっている、「驚異のプレゼン」後編です。
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