『ハイ・コンセプト』(18) 言葉の迷宮(35) | 藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

私のテーマは6つあります。
(1)ビジネス書の紹介(2)医療問題 (3)自分ブランド力
(4)名言 (5)ランキング (6)ICT(情報通信技術)
このブログでは、主に(1)~(4)を扱っています。
(5)と(6)はそれぞれ別のタイトルで運営しています。

『ハイ・コンセプト』(18)


この本を読んで感じたことは、西洋人に
よる東洋思想への理解、西洋思想と東洋
思想の橋渡し、を試みているのではない
か、ということでした。

西洋思想に代表される、ロジック、その
典型はアリストテレスの「三段論法」
です。

A=B、B=Cが成り立つならば、A=C
である、という考え方です。

これがロジックです。
ある人は「ロジックこそが『世界共通語』
である」と言っています。

日本人はロジックに弱いと言われてきまし
た。つまり、三段論法で自分の考え方を
展開できない、ということです。

マッキンゼーが開発した、MECE
(Mutually Exclusive and Collectively
Exhaustive=漏れなく、ダブリなし)や
ロジックツリーは論理的に物事を考える
ツールとして、役立つでしょう。

ただ、ロジックだけでは、言い換えると、
左脳主導思考だけでは、問題解決はでき
ない時代になっているのです。

ロジックは感情を排した考え方です。
人間には感情があります。論理では割り
切れないものが、必ず存在します。

左脳主導思考だけでなく、右脳主導思考、
つまり直感力あるいはセンスとの両立が
欠かせないというのが、ダニエル・ピンク
の主張だ、と考えています。

故スティーブ・ジョブズはインドや日本に
強い関心を持ち、東洋思想への理解を
深めました。

彼の「作品」に東洋思想が色濃く反映され
ていることは、スティーブ・ジョブズ I
ウォルター・アイザックソン

スティーブ・ジョブズ II ウォルター・
アイザックソン
を読むと、よく分かります。



 「共感」は「調和(シンフォニー)」とも関連が

 ある。他者と共感できる人は、文脈(背景状況)

 の重要性を理解しているからだ。調和力のある

 人が全体像をとらえて考えるのと同じように、

 共感力のある人は相手の全体像を見ている。

 そして最後に、「物語」の能力の中にも「共感」

 は含まれる。 


                    (P.255)

         (052ー1-0-000-103)



 


 コンピュータにできないこと――人間関係になると

 コンピュータは「手も足も出ない」のを覚えておら

 れるだろうか――とは、人と共感することなのだ。

 

                    (P.256)

         (053-1-0-000-104)




 「男脳」というのは少し「左脳主導思考」に似て

 いる。そして、「女脳」は「右脳主導思考」の

 ハイ・コンセプト、ハイ・タッチなアプローチ

 にとてもよく似ている。

 共感とは、知性からの逸脱でも、知性への唯一の

 手段でもない。人は多くの場合、他人と調和する

 必要があるが、時には孤立することも必要だ。

 これからはこの二つを切り替えられる人が成功す

 るのだ。何度も述べてきたことだが、「コンセプト

 の時代」には中性的な思考が必要なのである。

                            (P.263)

         (054-1-0-000-105)





記事が面白かったら
ポチッとして下さい。
藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ-人気のブログランキング



こちらのブログもご覧ください!
藤巻隆のアーカイブ




私の書棚(読み終わった本の一覧)