共感を示す手段は言葉ではなく、表情である
という指摘は正しいと思います。
表情はごまかしがきかない、ということです。
私はこう考えています。
動物と人間の大きな違いは言葉を話す、という
ことです。
ただ、言葉は心にもないことを言う、つまりウソ
をつくことができるのです。
声を一切出さず、パントマイムだけで気持ちを
伝えようとすると、フェイスランゲージという
概念があるように、表情で感情を表すしかあり
ません。
LINEなどで使われるスタンプは、まさに表情で
感情を表している、と言えます。
共感とは、おもに感情にかかわる働き、つまり、
相手が感じていることを感じる能力である。
だが、感情は普通、左脳的方法によって表れる
ものではない。
「人は感情を言葉で表すことはめったにない。
他の手段で表す場合のほうがはるかに多い。
理性的な精神の表出は言葉であるが、感情の表
出は言葉によらない」
と、ダニエル・ゴールマンは述べている。
(P.247)
(049ー1-0-000-100)
「自分が感情を表すときも、他人の感情を読み
取るときも、おもに右脳が働く」
と、ジョージ・ワシントン大学の精神学者リチャ
ード・レスタックは言う。
また、サセックス大学の調査によると、右利きか
左利きかにかかわらず、大多数の女性が赤ん坊を
左側であやすのはこのためだという。赤ん坊は話
すことができないため、子どもの欲求を理解して
やれる唯一の方法は、表情を見て、直感的に感情
を理解してやることなのだ。
だから、右脳――左を向くと活動する――に頼る
のである。
(PP.247-248)
(050-1-0-000-101)
愛想笑いを見破るには眼を見ればいいのだ。もし、
眼窩筋が収縮していなければ、目の前で微笑みか
けている相手はいつわりの友である。
「デュシェンヌ型笑顔」、すなわち本当の喜びを
表す笑顔を意識的に作ることはできないのだ。
同様に、「共感する力」を高めることはできるが、
見せかけの「共感」を示すことはできないのである。
(P.254)
(051-1-0-000-102)
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