「経験」「勘」「根性」に頼る人間は、
「ダメ人間」という烙印を押された時代が
ありました。
現代の優れたリーダーは、「知識」と「経験」
に裏打ちされた「勘」を大切にし、直観的に
決断し、断行しています。
ダニエル・ピンクが何度も述べている「右脳
主導思考」で判断しているのです。
私が考えた、「思考の三断跳び」です。
判断・決断・断行です。
判断は全体思考的な右脳主導思考で、決断は
ロジックに基づく左脳主導思考であり、断行
は右脳主導思考と左脳主導思考が総合された、
行動と捉えることができます。
「境界を超えられる人」「発明できる人」「比喩
を作れる人」は、皆、関連性の重要性を理解して
いる。
だが、「コンセプトの時代」には、「各関係の間
の関連性」をつかむ能力が必要とされる。
この包括的な能力は、「システム思考」「ゲシュ
タルト思考」「ホリスティック(全体論的)思考」
など、いろいろな名前で呼ばれている。私は簡単に
「全体像を見る能力」と呼ぶことにする。
(P.223)
(040ー1-0-000-091)
ビジネスの世界では、この「全体像を見る能力」
がますます重要になってきている。これまでの
ナレッジ・ワーカーは、概して割り当てられた
仕事をこなすだけで、大きな庭の中の自分の
持ち場の世話をして一日を過ごすようなもの
だった。しかし、いまでは、彼らの仕事は海外
の企業に委託されたり、コンピュータで処理す
るための命令文とされたりしている。
(P.223)
(041-1-0-000-092)
ダニエル・ゴールマンは、15の大企業の経営
幹部を対象に行なった調査について、次のよう
に記している。
「一般人と卓越したリーダーとを分かつものは、
一つの認知力でしかなかった。それは、パター
ン認識力だ。全体像をとらえて考えることで、
周囲をとりまく多種多様の情報から意義のある
トレンドを選び出し、将来に向けての戦略的思
考ができるのである」
彼によると、卓越したリーダーたちは、「『も
し~ならば~だ』式の推論に頼ることが少なく」、
調和力の特徴でもある直観的で文脈に依存した
推論を重視するらしい。
(P.225)
(042-1-0-000-093)
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