『考える技術』(初版 2004年11月4日 講談社)は、大前氏の考え方のフレームワーク(枠組み)のエッセンスを述べた本です。
教育には『知育』『体育』『徳育』があります。どれか一つに偏ってはいけません。『知育』を一つをとっても、憶えるだけの詰め込み教育では応用が利きません。
大前氏が言うようなパスファインダー、道なき道を進むためには徹底的に『考える』という訓練が不可欠です。
ものごとが起こる前には必ず「予兆」がある―「ハインリッヒの法則」*に通ずるものがあります。
* 「ハインリッヒの法則」
<1件の重大災害の裏には、29件のかすり傷程度の軽災害があり、さらにその裏にはケガまではないものの300件のヒヤリとした体験が存在しています>
『失敗学のすすめ』 畑村洋太郎 講談社
ハインリッヒの法則は、経験則です。
今日の名言 1 〈49〉人間というのは怠惰な動物だから、脳の使い方をパターン化してしまうと、それ以外のやり方では刺激しようとしなくなる。しかし、発想やアイデアを生み出す思考回路を鍛えるためには、つねに脳の違う部分を刺激することが重要なのだ。
今日の名言 2 〈50〉「考える」とは、つねに質問をし、自分で答えを一生懸命に見つけるということだ。「今、ここで答えを出さないと王様に殺される」という強迫観念のもとに、自分の持っている数字やデータを頭の中からひっぱり出して計算し、「なるほど」と思える解答を見つけ出す。こんなことは、本当に誰にでもできることなのだ。
今日の名言 3 〈51〉ビジネスの世界でも、ほとんどの人が当たり前と思って見過ごしていることを、当たり前と思わずに考えてみた人が、結局、事業で成功している。タイプとしては、普通の人が見過ごしているところを虫眼鏡で見るように極度に拡大し、そこから需要を引っ張りだしているタイプの人が多いように思う。
自問自答を習慣化すると、何ごとにも関心を持つようになり、
自分なりの解答を導き出すことができます。
リアクティブとプロアクティブいう言葉があります。
リアクティブは反応することで、作用に対する反作用です。
あくまで受動的です。自ら行動することではありません。
指示待ちと言ってもよいでしょう。
一方、プロアクティブは「こうなるかもしれない」と予測し、
事前に行動することです。自ら行動するという意味で、
能動的です。積極的です。他人に言われてから動くのでは
なく、言われる前に既に動いているのです。
上司に「これをいつまでにまとめておいてくれないか」と
言われてから、スタートするのでは一步も二歩も遅れています。
普段から上司はどのような発想をし、行動しているのか、
つぶさに注意して見ていると、「先回り」して、上司の要望の
多くを、前もって用意しておくことは十分に可能です。
資料やレポート類の作成は、可能ですね。
調査分析もデータを手元に準備しておけば、上司が決めた
期限より早く仕上げることも不可能ではありません。
大切なことは、「100%に仕上げる必要はない」ということです。
80%程度で十分です。速さが重要なのです。
企業では、巧遅よりも拙速のほうが優先されます。
上司は部下が作成した80%のできの資料を加筆修正し、
その上司の考える100%近くに仕上げます。
ただ、上司の処理能力が低い場合は、こうした前提は
成り立ちません。自分より能力の高い部下を妬み、
低評価することがあるからです。
それでも腐ってはいけません。そのような上司でも、
会社がそのポジションを与えているのは、他に才能が
あると評価しているからです。
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