日経ビジネスの特集記事(6) メコン 2020年、新「世界の工場」へ(1) | 藤巻隆(ふじまき・たかし)オフィシャルブログ

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<このページでは、『日経ビジネス』の特集記事の
概要紹介と、管理人のコメントを掲載しています>


日経ビジネスの特集記事

メコン 2020年、新「世界の工場」へ 2013.5.13

メコン地域とは

東南アジア諸国連合(ASEAN)を構成する10カ国のうち、メコン川の流域に位置する
タイ、カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナムの5カ国を指します。

この域内の人口は約2億4006万人で、人件費が安いため製造拠点として注目を
集めているそうです。

中国の七重苦を回避せよ

「世界の工場」といえば、中国のことですが、人件費が高騰してきたため、
日系企業は人件費の安い国へ製造拠点を移し出しています。

「脱中国」が顕著になってきた理由は七重苦にある、
と日経ビジネスは指摘しています。

日系企業を悩ます七重苦とは次のことを指します。

 1 拡大再生産される反日感情(過去の戦争や尖閣問題)

 2 人件費の高騰(平均賃金が過去10年で4倍以上に高騰。少子化の影響)

 3 労働者が確保できない(一人っ子政策の影響で若年層が急減)

 4 経済成長は鈍化(2013年第1四半期の成長率は7.7%と予想を下回る)

 5 厳しい競争環境(世界最大市場の中国に米欧韓のライバル企業も本格参入)

 6 中国本位の政策運営(外資企業に対する優遇措置が次々と廃止
   2011年から社会保険料を強制徴収)

 7 駐在員のストレス増大(PM2.5などの大気汚染や鳥インフルエンザ流行など
   問題山積)


特に注目すべき点があります。

対中投資の6割を占める香港は2012年に中国への投資額を57億2200万ドル
(約5720億円)、割合にして7.4%も減少させたことです。

さらに、台湾の対中投資額は既に2年前から減り始めていることです。
台湾企業の中国に対する投資熱は明らかに冷めてきているということです。

中国にとって「同族」の2地域からも中国離れが進んでいる現実です。

中国にとって変わって存在感が増してきたのは、東南アジア諸国連合
(ASEAN)の国々です。

東南アジア屈指の工業国となったタイと、周辺のCLMV(カンボジア、ラオス、
ミャンマー、そしてベトナムの頭文字を取った俗称)を加えたメコン川の流域
国です。

理由は4つ。

 1 人件費が現在も将来にわたっても安いこと

 2 日系企業にとっての市場が大きいこと

 3 東西南北回廊をはじめとするインフラ整備が進んでいること

 4 域内経済統合による関税撤廃が予定されていること


 

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