バックナンバー(31)
ここに掲載しているのは、管理人・藤巻隆が
携帯サイトで運営していた時のコンテンツです。
2007年1月8日号からスタートしています。
1カ月分毎にまとめてあります。
● 2009.7.29
(No.4)<131>
金融機関は努力不足
枋迫 篤昌(とちさこ・あつまさ)氏[マイクロファイナンス・インターナショナル社長]
不法送金を封じるには送金先の口座を確保するだけでは不十分なんです。
むしろ、誰の手に渡るかが問題で、送金相手さえ明確ならば逆に口座がなくても、口座から現金という送金は全く問題ない。
FRB(連邦準備制度理事会)はアリアス(送金者と送金相手の名前や住所、携帯電話番号などを入力すれば、コンピューターがリストと即時に照会する独自システム)を使って、口座から現金という海外送金を可能にする「Fedグローバル」というサービスを10月から米国の金融機関に提供します。
このことはFRBにとって実は非常に大きな意味があるのです。
現在、米国から中南米に送金される380億ドル(約3兆6000億円)の9割以上は現金になっています。
その現金は母国で待つ家族の家のベッドの下などに隠されて、回転していない場合が多い。
それどころか盗まれるリスクもある。
現金は運ぶにも保険がかかり、勘定するにもコストがかかるなど、価値を生まない極めて非生産的なものです。
しかし、Fedグローバルが導入されることで、海外送金に関するコンプライアンスの心配をする必要がなくなった金融機関が、口座から現金の海外送金に力を入れるようになれば、従来口座を持てなかった方々も銀行との接点ができ、何らかの形で口座を持つようになる。
そうなると、これは実に380億ドルのキャッシュが金融システムの中に戻ってくることを意味するわけです。
● 2009.7.20
(No.3)<130>
危機こそホンダの好機
伊東 孝紳(いとう・たかのぶ)氏[ホンダ社長]
優先順位が高いのは、社員の意識を変えることです。
ホンダも大きな企業になりました。
それなりの仕事をこなせば給料が出るので、安心している人がかなり多いかもしれません。
だから社長に就任して、みんなには、「今週からまず意識を変えてほしい」「ホンダらしさをもう一度考えよう」と言っています。
例えば、「CO2排出量の半減は2050年を目標にしているが、かなり前倒しで準備しないと間に合わない」と自分で考え動いてほしい。
クルマ自体の環境負荷が大きいならば、公共交通機関に変えてくださいと言われる時代です。
「燃費効率を2倍にするなんてむちゃです」と反論するような水準のモノ作りでは、生き残れません。
意識を切り替えよう。
とにかくスピードだと言っています。
● 2009.7.13
(No.2)<129>
高校野球は教育の手本
奥島 孝康(おくしま・たかやす)氏[日本高等学校野球連盟会長]
教育の場として野球くらい良いところはないと思います。
それは戦前から脈々と続いています。
戦前は野球道と言われて、要するに武士道のようなものが野球に随分盛り込まれ、青少年の善導に大いに役立った。
戦後はそれを引き継いで日本学生野球憲章を作りました。
そこには、野球によって青少年を教育しようという当時の人たちの魂が込められています。
つまりこういうことではないでしょうか。
人格がなければ、野球で大事なフェアプレーは生まれません。
そういう人格を育てるためには、単にグラウンドでプレーするだけではなくて、やはり学校教育による座学も必要です。
学校教育をしっかり受けている生徒こそが、フェアプレーの精神を発揮し、誰も想像しなかったような、感動的な一瞬を作り上げていくのです。
● 2009.7.6
(No.1)<128>
官僚支配の医療と決別を
亀田 信介(かめだ・しんすけ)氏[医療法人鉄蕉会 亀田総合病院院長]
競争という言葉を嫌う医療者が多いのですが、適正な競争原理が働く、医療者のモチベーションが働く仕組みを作ることが大事だと考えています。
官僚支配から脱却し、無駄を排除して、平均寿命90歳社会に耐えられる医療制度を作らなければいけません。
そのためには政党や派閥、縦割り行政にこだわらない強力な政治のリーダーシップが必要です。
それには首相公選制などを導入して、強力なリーダーに改革を委ねるしかない。
最近はそんなことまで考えています。
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