…前回 の続き。
一旦、雨はやんだものの、しばらくして、今度は局地的豪雨になったので、結局、島を車で2周半して本日の宿、「あおがしま屋」に帰ってきました。
「あおがしま屋」は5部屋、最大で15人を収容する、島内で5軒ある民宿のひとつです。
会長的には食事面で定評のある「ビジンスホテル中里」に泊まりたかったのだけど、ホテル側の事情でこちらに紹介を受けて(両社の経営者は兄弟とのこと)、お世話になることになりました。
連日の疲れも出てか、ベッドで横になっているうちに寝入ってしまいました。
フト、気が付くと夕方の6時50分。
夕飯に遅刻!と思って食堂に駆け付けると、まだ、準備中。
7時過ぎに夕飯開始となったのでした。
座敷の食堂に入るとビックリ。
広い座敷の一角の4人用座卓に食事が4人分。
…エッ?オイラの分は?
立ったまま待っていると、女将が、「今日は(宿泊者は)4人だから、一緒に食べてね。」
って、こんなに座卓があるんだから一人づつセットしてくれてもいいのに…。
この場で、初めて会った4人(うちカップル1組)で、(気まずく)食事がスタートします。
新鮮そのもの。
ワサビよりピリッと来るけれど、爽やかな辛さ。
ビールが欲しくなって女将に注文すると、「廊下の冷蔵庫に値段が書いてあるから、お金を払って自分で持ってきて!」とのこと。
冷蔵庫の上にある料金箱にお金を入れ(ほぼ原価!)、缶のままいただきます。
伊豆諸島の郷土料理である、ヅケの魚の切り身で握った島寿司 。
黒いネタは島ノリを混ぜた海苔の佃煮。
これは、昔(江戸時代~戦前)まで、伊豆諸島ではワサビが手に入らなかった名残です。
ヅケのつけタレの風味がよく(内容までは聞けなかった…)、量が多い、と思ったけど、夜食に持ち越して全部その日のうちに頂きました。
刺身を取った後のムロアジの唐揚げ。
軽く塩味が付けてあって、中落ちや頭の周りなど、美味しいところをこそぎ落しながら頂きます。
ビールのお供にピッタリ。旨いねぇ。
コレを食べるのは、オッサンの会長のみ。後の若い3人(20代後半くらい?)は殆ど食べません。
最近の若い人は骨のある食べ物を嫌う傾向が強いから、いずれ、こういう料理も食卓の上から姿を消していくかもしれませんね。
マグロとネギのヅケ。
島寿司とヅケのタレは一緒だけど、魚の種類が違うと味も異なります。
酒のツマミとして秀逸です。
この焼酎はサービスで無料。
青酎 は、元々は、人口170人の島内消費のために作られた自家用酒(どぶろく)がルーツ。
製造石高も非常に少ないので銘柄によっては「幻の酒」とも言われています。
あおがしま屋では、島内各種青酎の呑み比べもできるのですが、この日は会長以外誰もアルコールを飲まないため、女将からは、これで…とお茶(酒)を濁されてしまいました。
スッキリした口当たりの中にもコクを感じる味です。
肉豆腐鍋。
取り分けて頂きます。
この鍋は、会長が1回しかお代わりをしませんでしたが、若い3人には好評で何度もお代わりしていました。
卓から、一人離れ、二人離れ、ズルズルと飲んでいる会長だけとなって、何となく食事が終わりましたが、それぞれの大皿料理の量が半端なく、半分(あるいはそれ以上)残してしまいました。
お互い、初対面の人同士で鍋をツツくんですもの、遠慮しあってしまい、しょうがない面もありますが…。
風呂に入って、缶ビール(有料)片手に残した島寿司をツマミながらTVを見て、年が明けてしばらくしてから、眠りに着いたのでした。
天気も回復して、初日の出を拝むことが出来ました。
元旦の朝食は…、
小さいけどもキンメの煮付け、辛子明太子、卵焼き、伊達巻、明日葉のお浸し、海苔の佃煮、ウインナー、ご飯。
細かいところで元旦の朝を演出しています。
ノリのダシが効いていて、グッとくるねぇ~。
心づくしが嬉しいですね。
正月に宿泊先でお雑煮を頂くのは、10年くらい前の京都以来でしょうか。
元旦の朝からしっかり頂きました。
美味しかったです。
ご馳走様でした。
民宿 あおがしま屋
東京都青ヶ島村無番地
04996-9-0185