夢の中で、電車に乗っていた。
どこかで降りて、映画館に入りたいと思っている。
でも、東京はコロナが爆発しているからいきたくない(と考える自分)。
まだ地方の色が強い途中駅で降りる。
初めて降りる、知らない駅だ。
改札口を出て、映画館があるかどうか探そうとするのだが、そのときに気がつく。
マスクをしてくるの、忘れた。
どこかに、売っている店はないだろうか。
少し歩くと、薬局らしい店がある。
店の前までいくと、中から若い女性がでてくる。
マスクをしていない、ちょっと気を引かれる、もちろん知らない女性だ。
「マスク、売り切れてた……」
女性のつぶやきがきこえたので、「え、売り切れですか?」(ときく自分)。
「そうなんです。こまったわ」
お互いに、マスクなしの会話だ。
踵を返して、ほかを探すことにする。
歩き始めると、女性が後ろからついてくる気配を感じる。
マスク、いっしょに探しましょうか、と声をかけたいけれど、知らない相手だから、憚られる。
知らない道をどんどん歩いていくと、女性もどんどんついてくる。
振り向くと、よく知っているだれかのような気がしてきた。
いきなりいっしょに歩き始める。
映画館をみつけたときには、二人ともマスクをしている。
この人、だれだっけ?
若いときの家人かもしれない。
きっとそうだ。
席があいていたので、並んですわる。
場内が暗くなる。
どんな映画なのか、とても気になる。