市営住宅政策の大幅な転換を! | 西宮市議会議員・たかのしん公式ブログ

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兵庫県西宮市の若手市議、鷹野伸(たかのしん)の公式ブログ。1990年(平成2年)生まれ・34才、政党無所属、現在2期目。日々、地元・西宮を奔走しています!

3月定例会が近づき、一般質問の構築を進めております!

今任期最後の機会なので、新しいテーマをたくさんやるというよりは、これまで取り上げた内容が確実に前に進むよう、進捗確認や今後の取り組みを問う質問が中心になると思います。

選挙の準備も本格化しており、なかなか過密スケジュールですが、、、予定が埋まっているのは嫌いじゃない(笑)

しっかり最後まで駆け抜けてまいります!!!

 

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施策研究テーマ「市営住宅のあり方について」のご報告、ついに最終回です!

それでは早速どうぞ。

いつも通り「◎」が私の提言、「→」がそれに対するコメントです。

 

◎とはいえ、集約建替だけでは戸数縮減のペースが鈍く、長期的な水準として掲げられた「7,000 戸」や「5,800 戸」の達成は困難な状況にある。今後は移転先の住宅を新築したうえで住宅を廃止するのではなく、廃止事業を単独で実施し、既存住宅への移転を促すことも必要である。

 

⇒市営住宅の必要戸数を算出するにはいくつかの手法がありますが、改定前の整備・管理計画では「2030年の目標管理戸数」として8,300戸、「最低限必要な管理戸数」として7,000戸、そして今回の整備・管理計画では「2060年の最低必要戸数」として5,800戸、という戸数が示されています。今が9,100戸くらいだから、必要な削減戸数は千戸単位。でも、今の削減さ策って「新しい住宅に集約して、古い住宅を取り壊す」というものだから、その差しか減らないわけで…進捗はどうしても鈍くなります。集約先の新しい住宅を整備するのではなく、古くなった住宅を廃止し、別の住宅の空き住戸に移ってもらうという手法も採用すべき時期にきています。

 

◎また、住宅確保要配慮者を公営住宅のみで受け入れるという発想を転換し、民間住宅ストックとのマッチング、見守り機能の強化など、重層的な住宅セーフティネットの構築が求められる。

 

⇒これは一貫して主張している政策です。改定後の整備・管理計画にこの考え方が盛り込まれたことは高く評価しますが(写真参照)、実際の取り組みを進めていかないと。これだけ空家が増えているように、社会全体で住宅の数自体は十分足りているんだから…困窮する世帯にはそうした民間の住宅に住んでもらい、家賃補助等で負担額を市営住宅並みに抑える、といった手法を導入するべきです。国が一定割合の費用を負担する市営住宅整備と違い、家賃補助は全額市負担でやるしかない…というところが、大きなネックとなってるんですけどね。。。ここはホンマ国になんとかしてほしい。。。

 

 

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◎そもそも、他の中核市に比べて生活困窮世帯の割合が高くないにもかかわらず、人口あたりの市営住宅戸数が倍近くにのぼる本市は、「他市では受け入れていないような世帯も市営住宅に入居している」可能性が高い。整備・管理計画で示された通り、公営住宅は真に住宅に困窮した方を対象とすべきであり、入居承継基準の見直し等も含めた厳格な対応を進められたい。

 

⇒名義人が亡くなった場合などに、同居人がいきなり追い出されることのないように、市営住宅には「入居承継」という制度が設けられています。国はこの基準を「配偶者および高齢者、障害者等で特に居住の安定を図る必要がある者」としてるんですが、西宮市は1年以上同居していれば3親等以内の親族を承継可能としており、基準が緩いんです。つまり、一度居住し始めると、その親族がずっと住み続ける…といった構図が発生しており、入居機会の公平性からも大きな問題となっています。

 

◎今後、阪急西宮北口駅~JR 西宮駅周辺に多く立地する改良住宅が耐用年数を迎えていく。当該地区は本市の中心的なエリアの一つであり、再整備にあたってはまちづくりの観点が極めて重要である。民間事業者の参画を促し、まちの魅力向上に資する施策を進められたい。あわせて、改良住宅は家賃体系や入居承継基準が普通市営住宅と異なっており、再整備を契機にこれらの課題にも取り組まなければならない。改良住宅のあり方および当該地区の将来像について議論を本格化していく必要がある。

 

⇒当該エリアは住宅地区改良事業によって多くの住宅が整備され、従前の居住者に対する住まいの確保という側面を有していました。一方で、そうした補償住宅としての役割を終えつつある今、建て替えにあたっては普通市営住宅への転換も視野に入れるべきです。また、交通利便性も高い市の中心的なエリアであることから、ただ市営住宅を建て替えるのではなく、戸数縮減を進めて余剰地を生み出し、民間の開発を呼び込む姿勢が欠かせません。この取り組みは、今後の西宮市政において最も大きな課題の一つになると考えています。

 

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市営住宅のあり方は、不動産業界で経験を積んだ私にとって、特に関心の強いテーマでもあります。

今後もライフワークとして取り組んでまいります!!