9月議会のご報告、前回までの校則シリーズに続いてお届けするのは「満池谷火葬場の受付時間延長」です。
一般質問翌日に「新聞に掲載されました!」と速報していた件ですね。
この件は、本会議で取り上げてすぐに実施が決まるという理想的な展開でしたが、実は3年越しで取り組んできた課題でして、とても感慨深い成果なのです…!
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どなたかが亡くなり、葬儀を行う際には、通夜も含めて場所の確保や日程の調整を行わなければなりません。
こうした状況には、どんな方も、ある日いきなり当事者として直面する可能性があります。
一般的な葬儀の流れとしては、出棺後そのまま火葬場に向かい、ご遺体の火葬が執り行われます。
火葬場は各自治体の施設であり、多くの場合、葬儀を担当する葬儀会社が火葬炉を予約しています。
火葬炉の予約時間が決まってから、逆算して葬儀や通夜の日程を決めるため、まずは火葬炉の予約を速やかに確定させる必要があります。
しかし、西宮市満池谷火葬場の申込受付時間は9時~17時半で、予約方法は電話のみ。
そのため、夕方以降に亡くなった場合には、次の日の朝まで火葬場の使用時間を確定させることができません。
そうすると葬儀の日程が決められず、会葬者への案内も行えないわけで…特に遠方から来ていただく方には早めにお知らせする必要があるのに、実際には火葬場の予約待ちで、一晩待たされてしまう状況が発生しています。
こんなの、絶対におかしい。
大切な方が亡くなった直後の、最も辛く喪失感を抱く時間帯に、手続上の問題で精神的な負担を掛けるなんて、許されるはずがありません。
こうした不都合を解消するために、夜間の予約受付を可能とするべきです。
近隣市では、大半がすでに24時間の申込受付体制を整えています。
神戸市・芦屋市はWEB予約、尼崎市は電話予約システム、宝塚市は時間外のみ防災センターで電話予約を受付する仕組みでして、なんで西宮だけやってへんねん…という状況にあるのです。
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いつもお世話になっている方からこの問題を教えていただいたのは、3年前、選挙を終えてすぐのこと。
私が初めていただいた、政策的なご相談でした。
今でこそ、おかげさまで様々なご意見やご相談をお寄せいただけるようになりましたが、当時、議員になってすぐの私にそんな機会はほぼありません。
期待して下さったことを嬉しく思い、早速、市へ持ち掛けたことをよく覚えています。
しかし、その時点での市の姿勢は、なんとも後ろ向きなもの。
こんなに困ってる人がいるのに何でやねん!と憤り、自分の力不足も痛感する出来事でした。
その後、会派の予算要望(政策提案)の項目に追加し、要望し続けること3年。
直接の折衝も定期的に重ね、少しずつ前向きさを感じられるようになってきました。
しかし、検討のスピード感は依然として遅く、私の任期も終わりが近づく中、このままじゃあかん!と思い、議場で取り上げることを決めました。
ここで後ろ向きな答弁しか得られないようなら、徹底的に再質問や意見を突きつけるつもりでした。
その覚悟で一般質問の折衝に臨んだところ、当局もようやく腹を括ったのか、実施を明言することとなりました。
時間はかかりましたが、ご英断に感謝したいと思います。
議場でのやり取りは次の通りです。
(たかの)本市の満池谷火葬場においても、早期に24時間の申込受付体制を整えるべきと考えますが、市の見解をお聞かせください。
(答弁抜粋)満池谷火葬場の受付業務につきましては…議員ご指摘のとおり受付時間は午前9時から午後5時30分までとなっております。神戸市、尼崎市、芦屋市、宝塚市などの近隣市では…24時間、火葬場の受付業務を実施しており、本市だけが対応できていない現状でございます。…近年は、他市においても、WEBによる予約システムの導入実績が増えてきており、また、火葬場の予約に特化した比較的低コストのシステムを導入している自治体もあることから、本市におきましても、市民サービスの向上につながるよう、WEBシステムの導入を基本に24時間受付体制を整備してまいります。
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導入の約束は取り付けたので、あとは少しでも早く実現してもらわなければなりません。
既に長い間、市民や葬儀会社の方々をお待たせしてしまっている取り組みですし。
答弁を得て終わりではなく、ここからの展開を注視していきます!
お困りごとをお伺いし、政策を提案し、実際に課題を解消する。
市議会議員をやっていて、こんなに嬉しい瞬間は他にありません。
そのきっかけのお声を頂戴したことに深く感謝するとともに、これからも「たかのに相談してみよう!」と思っていただける議員であり続けられるよう、誠実に仕事へ向き合ってまいります。
それでは今日はこのへんで!