先日金曜日の仕事終わりに国立西洋博物館へ行ってきました~
金曜日はちょっと時間を延長してくれるのでいつもとは違う時間帯での鑑賞です
思ったより、人が多い・・・
しかも20時閉館なので結構駆け足でみないと行けないし
クラーナハって全然知らなかったけど、興味深いお人でしたよ
宮廷画家なので要は皇帝に仕えて皇帝の華々しい肖像画をまるで写真のように・・・
いや、きっと写真よりももっと美しくきらびやかに描いたんだろうなぁ~
皇帝とかその妃の衣装とかベルベットの感じとか超リアルでした
宗教画も描いていてアダムとイブの絵とかいかにも
私にもわかりやすい宗教画も見れました~
この間見た北斎の絵を見ても思ったけど、
この時代のこの国でしか出せない
色っていうのがあるんだろうなぁと思いながら見ました。
すごく色が鮮やかなんだけど深い感じ。
でもこの人のオモシロイと思うところって意外性なのかも。
宮廷画家でパーフェクトな皇帝を描いて、わかりやすい宗教の絵も描いて
如何にも優等生なイメージなんですが、
それだけじゃないんです
「ホロフェルネスの首を持つユディト」は今回の展覧会のため
3年の月日をかけて複製されたのですが、
まぁ、すました美しい女性が、首を掻き切って生首もってすんっとした感じの絵で
透明で冷血で残酷なんだけどとっても美しい感じなんです~
でも最初見るとあまりにリアルな生首に意識が行っちゃいます
こちらの絵もおもしろい
英雄ヘラクレスが女性の魅力に取りつかれてメロメロになっているという(笑)
もっと近くで見ると本当にだらしない感じがよく出てるんですよね~
一番右の女性も視線をこちらに向けて「ちょっと、この様子どうよ」って感じが
今も昔もそういうことって変わらないんだなぁと感じさせる一枚です
あと「不釣り合いなカップル」という絵もクラーナハの代表的な作品
なんだけど、こちらもすごくピュアさがまったく感じられない(爆笑)
如何にもお金とかドロドロの欲がからんでいそうなカップルの絵
こういうのを一目見て、はっとわかるものを描いてて、
何百年も昔も変わらない人間の姿を感じておもしろかったですね
そういう絵を描きながら宗教改革で知られたマルチンルターのお友達で
ルターの絵もいっぱい描かれていました
もともと聖職者って結婚しないことになってたらしいんだけど
ルターは堂々と聖職者でありながら結婚したんだって
へ~親鸞みたいやん
こういう人とお友達で宗教改革を後押ししたクラーナハ
人としてちょっと魅力的だなぁと思う方でしたよ
次にこの人の展覧会あったら絶対行きたいなぁと思います