日本橋三越本店で「さだまさし展」開幕 加山雄三さん作の肖像画など「宝物見てほしい」
2024/7/11 06:00 産経新聞



 

シンガー・ソングライターのさだまさしさんの足跡とこれからに出会う展覧会「~出会い、笑顔、旅のまにまに~さだまさし展」が10日から東京都中央区の日本橋三越本店で始まった。開幕を記念して同日、さださんが同店の一日店長に就任し、見どころなどをPRした。「宝物」と称する秘蔵品の存在も明かした。

「デパート王になった」

本館1階の中央ホールで行われた就任式では、実際の同店店長である丸井良太さんから、店長の証しである、襟などに「越」の文字が施された法被(はっぴ)を借り受けた。

さださんは、「三越といえば『ザ・デパート』。そこの店長ですから、『デパート王』に、私はなりました」と感激した様子で語り、集まったファンらからは大きな拍手が飛んだ。

その後に行われたトークイベントでは、展覧会の見どころを紹介した。地下1階のフードエリアでは「さだまさしのグルメ紀行」として、地元・長崎や個人的に縁のある地域などから名店が出店しており、「日本中の僕の好きなものが集まっている」とアピールした。

メイン会場である7階「催物会場」には、さださんのコンサート衣装や愛用の楽器などが並ぶ。中でも特に思い入れがあるものとして、「(歌手で俳優の)加山雄三さんが書いてくれた、私の肖像画」を紹介。長年、コンサート活動を重ねてきたさださんの労をねぎらい、加山さんから贈られたものだといい、「これは宝物です。ぜひ見てほしい」と呼びかけた。

パイプオルガンでヒット曲

22日までの会期中は、90年以上の歴史を誇る同店のパイプオルガンで、さださんのヒット曲「案山子(かかし)」などが演奏される。

さださんは、「(初のヒット曲となった)『精霊(しょうろう)流し』のような暗い曲だったらどうしようと思ったが、安心した」と笑わせた。

昨年にデビュー50周年を迎えたさださん。3歳からバイオリンを始めており、そこから数えると、「音楽生活としては来年で70年」になるという。

さださんは、「この年齢まで現役でいられるとは思わなかった」と率直な思いを吐露。「そうしたタイミングで今回、三越さんに盛り上げてもらい本当にうれしい。皆さん、今日は拍手だけじゃなく、ちゃんと(5階の物販コーナーなどで)買い物をして帰ってくださいね」と訴えると、会場は再び笑いに包まれた。

~出会い、笑顔、旅のまにまに~ さだまさし展

【会期】7月10日~22日

【会場】日本橋三越本店(東京都中央区日本橋室町1-4-1)本館7階「催物会場」ほか

【開館時間】午前10時~午後7時

【主催】「~出会い、笑顔、旅のまにまに~さだまさし展」実行委員会(産経新聞社ほか)

 

 

2024年7月10日「さだまさし展」鑑賞