<2024.03.26>
 

3月24日放送の「松山千春 ON THE RADIO」の最後に新曲「友よ」をかけた。

 

また、前週の3月17日の放送でも新曲「友よ」をかけ、その前に語っていた。

 

「俺も自分で作って、自分で勇気づけられたな。ギターを持って、さてどんな曲ができるのかな?恋愛かな?とか思いながらやってたら、いかにもフォークシンガーらしい曲が出来ました。


まぁ(現在)68ですけど、胸を張って堂々と歌える曲になりました。4月の3日発売となります」

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<2024.03.06>起稿

 

松山千春のニューシングル「友よ」が4月3日に発売されることを、3月3日の自身のラジオ番組で発表し、その中で「友よ」とカップリングの「今日は終らない」を初披露していた。その時の詳細は以下。

 

 

 

3月3日以前の放送でも新曲「友よ」について語っていたので、その内容(抜粋)と私の思うところを、下の「松山千春 ON THE RADIO」タイトル写真の下に記載した。

 

新曲「友よ」

 

 

よかった。何より安心した。放送以降、10回は聴いた。

 

聴いて以降、曲の仕上がりに4日の月曜日は一日気分がよかった。とにかく安心した。

 

シングルでは「冷たい雨」「今日を迎える」以来、8年半ぶりに発表(発売)が楽しみになった。できれば、ファンでない方々にもぜひ聴いていただきたい。

 

アレンジは坂本昌之氏。

 

坂本氏がアレンジした松山千春の楽曲ですぐに浮かぶのが「慕う」「わずかな笑顔」「淡い雪」そして「春は来る」

 

2月11日の自身のラジオ番組で坂本氏のアレンジを称えていた。

 

坂本君はやっぱり松山千春をよく知ってるというか。“いかにもフォークソングですね”っていう、そういうアレンジをしてくれて。ほんとに有り難いなと思ったしね。

 

 

世代が違うと言うことは、生きてきた時代が違うと言うことで、その中で感じることも抱く思いもやっぱり違う。どこかの世代に寄って見た時、世代のギャップを感じるのだろう。

 

世代間の断絶を持ち込みたくない。「友よ」で歌われている時代に関する感慨は、若い世代の人たちも、その時代の息吹の中でその世代なりの感慨を抱いているものだろう。

 

 

それらを認識したうえで、生み出した松山千春を中心にその前後の、ある程度高齢層と言われる世代の人たちが頷ける歌詞のように思う。

 

したがって、ここで歌う「僕たち」は、上述のとおり、例えば50代以上の世代と言えるだろう。その世代の人たちが「大切にして来たもの」が時代の変化の中で埋もれていく(と感じている)。

 

それを目を背けずに認める。

 

「大切にしてきたもの」とは、愛情や思いやりなど人の心だったり、人と人の繫がり、絆だったりするのだろう。

 

「陽は昇り 陽は沈むむだけの 一日が

あー友よ これほどに 美しいとは 思わずに」

 

若く突っ走っていた頃はそうではなかったかもしれないが、年齢を重ねて来ると、何気ないありふれた一日がとても尊く感じるようになる。無事に一日を迎え、終えることがどれほど有り難く幸せなことか。

 

友よ、僕たちはどんなに時代が変わろうと、「僕たちが大切にして来たもの」を変わらず抱いて、小さな一歩ながらも今日まで歩いてきたし、明日からもまた歩いていく。

 

『友よ、我々、もっと頑張らなきゃな』

(松山千春 2月11日ラジオで)

 

「友よ」

(正式表記不明)

 

あー友よ 僕たちが
大切にして 来たものが
あー友よ 変わりゆく
時代の中で 埋もれてく

信じられない ことだけど
目を背けずに 見てごらん

あー友よ 空しくて
叫ぶ力も 無くしてる

あー友よ 陽は昇り
陽は沈むむだけの 一日が
あー友よ これほどに
美しいとは 思わずに

気がついたなら それだけで
幸せなんだと 感じるね

あー友よ 歩いてる
わずかながらも 毎日を
あー友よ 歩いてる
今日も昨日も明日からも

あー友よ 僕たちが
大切にして 来たものが
あー友よ この胸に
生き続けてく いつまでも

あー友よ あー友よ

 

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松山千春が2月11日放送の自身のラジオ番組で、新曲「友よ」のレコーディングを進めていることを明かし、語っていた。

 

 

新曲は、“やはり私はフォークシンガーだなぁ”というところをつくづく感じさせるような曲になりました。「友よ」という曲なんですけどねぇ。

いやぁ~みなさん、楽しみにしてくださいよ。ねぇ。正直言ってね、売れるような曲ではありません。もうこれは、はなっから言っておきます。また自分もそんなものを狙ってません。

それよりも今こうして生きているみんなに、いわゆる“友よ、我々、もっと頑張らなきゃな”っていう思いを込めたメッセージ色が強い曲になってたりしますけどね。

 

 

2月末か3月あたま頃のラジオでは聴けるかもしれない。場合によっては、これまでもあったように、弾き語りで歌ってくれるかもしれない。

 

個人的には、ここ9年ほどのシングルの中では「冷たい雨」「今日を迎える」以来、楽しみにしている。

 

実際に歌を聴いてみてどういう感想を抱くかはまたその時の話しとして。

 

松山千春が上で語っていたとおり、どんな曲であれ売れることはないでしょう。売上毎数としてはトータルで3,000~5,000枚ってところかな。

 

悪い意味ではなく、そもそも売れる売れないのラインにいなくなって久しい。

 

 

私の中で「売れて欲しい」と言うよりも、一番気にしているのは、松山千春の思いがそのまましっかり聴き手に伝わるかどうか。

 

それはイコール「歌詞の出来」

 

使い尽した言葉や常套句は避け、断片的な言葉の配置でもなく、推敲を重ね、言葉を尽くした歌詞であってほしい。

 

聴き手が、そう、そのとおり!と心から思える歌詞。68年間生きてきた人間・松山千春の円熟味が伝わる歌詞を願っている。

 

まぁ、もう仕上がっているんだろうから、後は実際に聴いてどう感じるか。楽しみにしている。

 

 

2月18日のラジオ番組の中で語っていた。

 

曲を作った時には、もしこの曲で(が最後になって)俺がこの世を去ったとしても恥ずかしくない、そういう曲を…。

これ60を過ぎてから。20とか30の時にはそんなことひとつも思わなかったよ。あくまでも、もう70が近いわけだから…。この曲なら恥ずかしくない!と思ってね、「友よ」という曲を作りました。

 

この曲を作りながら、“友よ”。その、やっぱり68だからさ、この歳になって恋愛でこうしたああした…、それよりも、もっと広い意味の“友よ”っていう気持ちで、この曲は作ったんだ。

 

この話しを聞きながら嬉しくなったし、安心した。

 

松山千春68歳。人生の酸いも甘いも盛り込んで、思索を重ねた円熟味が伝わる内容と表現で歌詞を紡ぎ出すべき年齢だと思うし、長らくそう思ってきた。

 

上の発言のとおりここまで言い切っているのあれば、歌詞は聴くからに恋愛ものにはなっていないでしょう。

 

また、恋愛の内容としか聞き取れない歌詞に、後付けで「フォークシンガーとしてこういうメッセージを込めたんだ」と”説明”を加えることも今回はないでしょう。

 

もちろん、実際に聴いてみないと分からないけど。

 

ストレートに、友を、友への思いを、その根底に流れる人生を、言葉を尽くして、歌詞に落とし込んで欲しい。

 

そうやって生み出し発表した後は、ライブで”聴き方説明トーク”は必要ないんだと思う。ひとたび作者の手を離れれば、どこまでいっても聴き手のもの、聴く人の感じるところに任せればいい。

 

歌を聴けば分かる。どこまでいっても歌詞で勝負、歌で勝負する新曲であって欲しい。

 

新曲「友よ」、大いに期待している。楽しみにしている。