「僕のギターにはいつもExtra Light Gauge」(新潟ツアー)

 

僕は今新潟ツアーを終え

東京行きのとき312号の中
走り出す駅の数少ないベンチ
昨日の「浜省応援上映会」のパンフを見つめる

青春時代から浜省を応援してきたであろう

50代後半の男性を見た


人ごとのように 缶コーヒー(ブラック)を飲み
人ごとのように スマホをスワイプ そんな僕
ふと自分の人生の行く末を漠然と考えてみた
動き始めた窓の外には

直径8ミリ大のひょう(雹)
で 僕のギターにはいつもエクストラライトゲージ

ああエクストラライトゲージ

 

そうこうしているうちに10時を迎え

松山千春秋のコンサート・ツアーファンクラブ優先チケット当落発表の時

無事「当選」

ファンのみなさんも「当選」したかな?

考えてみると 今までの僕は
情熱と挫折のくりかえしだった
でも いつからだろう
そんな自分を俯瞰できるようになったのは

髪の毛ももっと欲しいし 健康も欲しい
優しさも欲しいし 大らかさも欲しい
手にしたものと 失くしたものが
いつも懐かしさを連れてくる

すみません しあわせは おいくらですか?
で 僕のギターにはいつもエクストラライトゲージ

ああエクストラライトゲージ


高速すぎて絶対に見えるはずがない

すれちがうとき号の小さな窓から
かわいい子どもがこっちに手を振ってた
小さな子どもとご高齢のご婦人と

小動物にだけ好かれる僕に

ピースサインをおくってた


「力をつけなさい 人を守るために」
思わず俺は言葉を贈った
やっぱりこの僕も年をとったみたいだ
小さな窓にはオッサンになった僕が映っていた

あと5年でこの僕も60才
でも俺のギターにはいつもエクストラライトゲージ

ああエクストラライトゲージ


そんな事考えているうちに
我が家ヘ向かう路線バスの中
腰の曲がったおばあちゃんに席を譲りながら
窓の外の夏空を見てる


昨晩ビールをたらふく飲んでる

サラリーマンの群れが時間を泳ぐ

ああ 希望がいつもガラス細工なら
意志の力で鋼鉄にまで強化してみようか

 

新潟初日に食べた燕三条ラーメンの

背脂がまだ残っていて もたれている気がする
なので胃の調子がきょうも良くないんだ
だから僕のギターにはいつも

エクストラライトゲージ

ああエクストラライトゲージ

 

このツアーでもたくさんの心優しき

現地の人々と会うことができた

ふと口ずさんだのは松山千春「TOUR」

「旅先でめぐり逢う 優しき人達
どうか貴方の 人生に 幸多かれと」

 

 

長渕剛「僕のギターにはいつもHeavy Gage」