終戦の日 さだまさし
「まさしコラム」より全文掲載
78年目の終戦の日。
台風7号の被害が心配でなりません。
どうか被害が少しでも少なくて済みますよう祈っています。
さて、終戦の日は「学ぶ」大切さを最も感じる1日でもあります。
果たして「太平洋戦争」とは、「第二次世界大戦」とは、「大東亜戦争」とは何か。
学ぼうとしない限り、タイトルは何も教えてくれません。
何があって、どうなり、何のために何故、どうなったのか。
それは一体誰のための戦さであったのかも含めて、私たちはきちんと学ぶべきだと思います。
「勝てば官軍」という言葉があります。
歴史も勝った側が作ったものですから、もしかしたら「真実」とは別のものかもしれないのです。しかしそれが記憶されて行くのです。
単純に勝ったから「正しい」負けたから「悪」というのは間違いだと、もう僕らは気づいています。
「戦争」は、善悪や正邪で語ることのできないものです。
人と人が殺し合うのですから、言うなればどちらの国も悪であり、どちらの国も邪なのです。
私が正しいと思う国の兵士が「善人」で、私が間違っていると思う国の兵士が「悪人」というのも誤りですよね。
一つだけ確かなことは、どの兵士にも必ず親があり、親友や恋人や、もしかしたら妻や子があるかもしれません。
命とはなんでしょうか?
今日はそれを考える1日です。
「善い・悪い」だけではどうしても片付かない国同士の諍いについて、我々は今、現実問題としての「ウクライナ」と向かい合っています。
善悪正邪は「教育」による価値観が決めます。
教育を見つめ直さなければいけないと感じることが多くなりましたね。
命とはなんでしょうか?
今日はそれを考えます。
ー 合掌 ー
令和5年8月15日
さだまさし