<2024.03.17>再掲
<2023.09.12>再掲

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<2023.7.4記事>

 

産経新聞の連載企画<話の肖像画>

 

7月はマンスリーでさだまさしが毎日掲載されている。その4回目、7月4日には「露のウクライナ侵攻に怒り」と題して掲載された。その中から、ロシアのウクライナ侵攻、つまりさだまさしの楽曲「キーウから遠く離れて」に関する部分を抜粋した。

 

『キーウから遠く離れて』を歌う=昨年8月のコンサート

(株式会社まさし提供)

 

《昨年6月にリリースされたアルバム『孤悲(こい)』に「キーウから遠く離れて」という曲が収録されている。同年2月に始まったロシア軍によるウクライナ侵攻を題材にした歌だ》

 

(昨年2月の)ウクライナ侵攻…これは、ものすごいショックでした。

怒り、滑稽さ、悲しみ…70年以上も前に起きたような戦争を今の時代にまたやるのか。(ロシア軍の)戦車が列をなして進軍していく姿や、撃ち放題に撃ち込まれるミサイルや爆弾、銃弾をみたとき、「コイツらバカじゃないのか? 何やっとるんじゃ!」って…。

銃を撃つ兵士も、相手を殺したくて殺しているんじゃないと思う。彼らにも、お父さんやお母さん、女房や子供がいるでしょう。人間はいったい何をやっているんだという思いを込めて「キーウから遠く離れて」という歌をつくりました。

 

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<2023.3.27記事>

 

3月26日深夜(27日)に放送された特別版『今夜も生でさだまさし~WMC50~』にゲストとして出演した、ウクライナ出身の歌手、ナターシャ・グジーへのお礼に、「今日はナターシャ・グジーさんのために」と言って「キーウから遠く離れて」を歌った。

 

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<2023.2.25記事>

 

 

2月24日深夜(25日24:25~25:55)、NHK佐賀放送局から放送された「今夜も生でさだまさし」(生さだ)。

 

ロシアのウクライナ侵攻からまる1年という日に、番組の冒頭で「キーウから遠く離れて」を歌った。

 

歌う前に、語っていた。

 

「侵攻から一年。何ひとつ変わらず、苦しむ人だけが苦しんでいて、戦争が止まらないというのは我々、無力感を感じる。ましてや歌い手である自分には何もできない」(要旨)

 

歌った後

 

「昨年作った『孤悲』というアルバムは、なかなか曲が出来ない中、一年前、ロシアがウクライナに侵攻したあの映像を観て、この『キーウから遠く離れて』がまず出来て、ここからアルバムに仕上がっていった。今も苦しんている人たちがいる。一刻も早くこの戦争が終わりますように」(要旨)

 

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<2023.2.10記事>

 

2023年2月9日(木)放送のNHK「プロフェッショナル」仕事の流儀は「時代を歌う、私を歌う、未来を歌う シンガーソングライターさまださし」

 

番組の中でこの歌のモチーフとなった、ウクライナの女性が武器を持ったロシア兵士に向かって「このひまわりの種を持っていきなさい!あなたが死んだ時にそこにひまわりが咲くように」と強い口調で話すシーン。

その実際の映像を流した後、「孤悲」ツアーでの「キーウから遠く離れて」のライブシーンを一部放映。

 

 

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<2022.6.15トップ写真差替>
<2022.6.14記事>

 


6月14日放送のNHK『うたコン』

さだまさしが出演して「関白宣言」と「キーウから遠く離れて」の2曲を歌った。「キーウから遠く離れて」を歌う前、司会者とのやりとりの中でさだまさしが語ったことは以下のとおり。

 

今度の戦争(ウクライナ関連)ってライブで中継があるじゃないですか(リアルタイムで戦争の様子がメディアを通じて伝わる時代になった)。

ウクライナの老婦人がロシア兵に向かって「帰りなさい!」って抗議しているシーンが流れたんですよ。その人(老婦人)が「あんた、ポケットにひまわりの種、入れておきなさい。あんたが死んだあと私がその花を眺めてやるから」っておっしゃった。それが胸にこたえましてね、命の捉え方っていろいろあるな、と思って。



僕は戦場にいたら、ポケットに花の種を詰めて死ねば、そこに花がいつか咲くのかな?と思いましたね。僕は音楽家なので、銃は撃たない、と決めてるんですね。じゃ、銃を撃たない僕がどうやって大切な人を守れるんだろう…って随分考えたんです。

方法はひとつしか思い浮かばなかったですね。それは“戦争を始めさせない”っていうことしかないと思うんです。そのためにやっぱり音楽があり、人の心があり、言葉があると思います。きっと言葉(心)は届くと信じてます。(…)音楽って言うのはきっとそういうものだと思うんですよ。痛みだとか悲しみだとか喜びだとか、そういうものを声を出して共感する、元気に換えていく…音楽はそういう力があると信じています。

 

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<2022.5.28記事>

 

5月28日(土)深夜0時25分から放送された「今夜も生でさだまさし~来る来るまさしがやって久留米~」(@久留米市久留米座)。同番組の終盤で3月27日以来再び「キーウから遠く離れて」を弾き語りで歌った。

 

歌う前に今回の「コンサートツアー~孤悲~」についても語っていた。

 

 

視聴者からの「私がさださんのコンサートに初めて行った時の1曲目が『風に立つライオン』だった」というハガキを読み上げ、

 

「懐かしいなぁ~。こんな攻めたコンサートやってたんだ。今回(ツアー~孤悲~)も攻めてますけどね。今回はいきなりエレキギター持ってますから驚かないでくださいね。え~、(THE ALFEEの)高見沢君にもらったエレキを弾いています。赤いカッコいいエレキです。こんな羽は付いてません(笑)。普通の地味なセミアコのエレキギターです」

 

 

「(コンサートに)元気よく来て。元気に来てくれれば、きっと楽しめると思うんでね。疲れているとコンサートもさすがに楽しくないからね。(今後コンサートに来られる皆様に)体調、万全にして来てくださいね。体調あんまり良くなくてコンサート来ても楽しめないですよね。

 

さだも体調、万全に整えて、ステージに上がる努力してますんでね。(今回のツアー、セットリストは)ハードですね。かなりカロリー、熱量高いですね。ですから、長いこと聴いてくださっている方も”おお!これやるか”っていうような、”ああ!これやるか”が一曲ごとに緞帳が降りて来そうな曲ばかりなので。で、新しいアルバム(『孤悲』)からもばんばんお届けするので、まぁ~、油断できないコンサート。やる方はぐっ~たりですね。

 

トークもねぇ~、ある程度やらないといけなんですけど…そんなに期待しないで。歌で大変だもの。で、やっぱりこういう事情(コロナ下)だからできるだけ短く、と思うから2時間目安でやらなきゃいけないとなるとねぇ、楽曲も選ばなけりゃいけないし…。だから元気で(コンサートに)来て」

 

「それじゃ、そろそろ一曲。新しいアルバム(『孤悲』)から。3月に聴いていただいたんだけど(以下<3.29記事>)あの時にはまだ”キエフ”と歌うべきなのか、”キーウ”と歌うべきなのか、迷っていた歌がありますね。(…)今や各放送局でも”キーウ”と表記されているので、『キーウから遠く離れて』…よくこれが3月に作って、6月1日発売に間に合ったもんだと思います。タイトルがよく間に合ったもんだと思います。、『キーウから遠く離れて』」

 

 

さだまさし New Album「孤悲」トレイラー<前編>

 

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<2022.3.29記事>

 

「キーウから遠く離れて」テレビ初披露
 

 

3月26日夜~27日にかけてNHKで放送された「今夜も生でさだまさしスペシャル~ハッピー70!みんなにありがとう~」


番組のラストに、さだまさしが現在のウクライナ情勢に対して思うところを述べ、6月1日発売のオリジナルニューアルバム『孤悲』(こい)から「キーウから遠く離れて」をテレビ初披露した。歌い終わった後も思いを語っていた(以下強調箇所にその語りと歌詞)。
 

 

余談だがこの番組の中でさだまさしが使っていたギターは「T'sT Premium Terry さだまさし PTJ-100 MS 45th」。さださましデビュー45周年記念として45本限定で2018年秋に発売、即完売したモデル。「Sakura(桜)モデル」と言われ、ヘッドにもネックにも桜の豪華インレインが刻まれている。この時期使うにはベストのデザイン。

 

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今我々が目にしているウクライナの現状はちょっと違いますよね。止められることだったのかもしれないと思うと、なぜ止められなかったのか、ということと、我々には何もしてあげられないというもどかしさを感じておられると思います。僕は歌を作ることが仕事なので、時代を一生懸命切り取るように頑張っています。

今度のアルバは『孤悲』(こい)というアルバムなんですが、孤独の「孤」に「悲」しいという字を書きます。それはどういう意味かと言うと、片思いのことですね。孤独の「孤」、たった一人ぼっちで、そして「悲」しいという字を分解すると、“心が引き裂かれる”という文字になります。(そういう)意味なんですね。

 

ですから、孤独で心が張り裂けそうだというのが「孤悲」、これは実は万葉集にも使われている文字です。柿本人麻呂にもこの「孤悲」という字を使った歌が何首もあります。そのアルバムを作っているさなかにいろんなことが起きました。コロナのことはもちろん、“コロナ”とは書かないけれど歌わないわけにはいかない。そしてこの度のウクライナの戦争のことも歌わないわけにはいかない。

ウクライナ大使館の方から“キエフ”(ウクライナの首都)というのはロシア語読みなので、できれば、もしよければ、ウクライナ読みの“キーウ”と読んでくれませんか?という要望が出されているそうです。今度のアルバムの中から、まだかたちになっていない歌ですが、「キーウから遠く離れて」という歌を歌います。 
 ※以下歌詞。歌詞の正式表記不明


 

    

「キーウから遠く離れて」

君は誰に向かって

その銃を構えているの?
気づきなさい

君が撃つのは君の自由と未来

力で命を奪うことができたとしても
力で心を奪うことは決してできない

私は君を撃たないけれど
戦車の前に立ちふさがるでしょう
ポケットいっぱいに 花の種を詰めて
大きく両手を広げて

私が撃たれても

そのあとに私が続くでしょう
そしてその場所には

きっと花が咲くでしょう

色とりどりに


キーウから遠く離れた平和な街では
人はささやかに自分の命を生きています

何もできず悔し涙に

暮れる命があり
何が起きているかも知らずに

生きる命がある

私は君を撃たないけれど
世界に命の重さを歌おう
ポケットいっぱいに 花の種を詰めて
大きく両手を広げて

私が撃たれても

そのあとに私が続くでしょう
そしてその場所には

きっと花が咲くでしょう

色とりどりに
色とりどりに
色とりどりに

 

自然災害もそうですけど、こういう戦争災害に出くわした時に、ほんとに歌い手って何の役にも立たないな、っていうふうにつうづく思います。

 

ただこうして、誰が正しいとか間違っているとかどっちが悪いとか…そういうことよりも、一番我々が今感じなければいけないことは、何も、何らかの罪を犯したわけでもない一般市民が、爆弾によってあるいは銃撃によって命を落とすという、この戦争災害だけは避けられるものであれ絶対に避けるべきだなということだけは肝に銘じたいと思います。
(…)
でもね、200年も経つとね、血で血を洗ったヨーロッパがひとつになるように、そして関ヶ原であんなに殺し合った日本がひとつの国でまとまっていくように、世界全体がひとつの国になっていくのは分かり切っているんです。将来は必ずそうです。それまでにいくつか乗り越えなければいけない悲しみの中にこの戦争が入っているとつくづく思います。

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さだまさしー「防人の詩」(3333 in 武道館) 公式