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【独自】長渕剛にミャンマーの思いが届く!「乾杯」熱唱した動画がビルマ語翻訳され、SNS拡散 12/17 AERAdot.

 

 

「ここ高崎、群馬から。ミャンマーのことをちょっとの瞬間だけでも俺と一緒に祈る気持ちで『乾杯』を歌ってあげようよ」

 

【動画】長渕剛さんがミャンマーの人々に捧げた『乾杯』は世界中で拡散

 現在、約2年ぶりの有観客ライブツアーを実施中の長渕剛さん。公式youtubeチャンネルに投稿された動画が話題になっている。 

 

タイトルは「ミャンマーへ、祈りの気持ちを込めて“乾杯”」。

 

 12月8日に開催された高崎公演で、長渕さんがミャンマーに向けて「乾杯」を歌う様子が配信されたのだ。長渕さんはそのきっかけについて、このように説明している。

 

「昨日ちょっとYahoo!のニュース見ててさ、知ってる方もたくさんいらっしゃると思いますけど、今ミャンマー大変じゃんか。ね?」

「で、難民の人たちがね、この歌を歌ってるらしいんだ。『乾杯』をみんなで歌ってるんだとさ。だから、今は配信をいろんなもので、TikTokとかYouTubeというもので繋がってるじゃないか」

 

 12月7日には筆者がAERAdot.に執筆した記事「日本の『乾杯』を歌い続けるミャンマー避難民のたちの秘めたる思い【現地ルポ】」がYahoo!ニュースのトップで配信された。ミャンマーの避難民が、「乾杯」をビルマ語で弾き語りしている様子を伝えていた。

 

 この長渕さんの動画に対して、視聴者からは「ミャンマーを想い、平和を祈ります」「ミャンマーの人々にこの歌が届きます様に!」といったコメントが多数寄せられた。

 

 ミャンマー人とみられる視聴者からは、このような感謝も伝えられた。

「ありがとう~~長渕剛さん いつも聴いてます。私達ミャンマーの人々にとって 今大変な時こそ この曲を聴くと 私達の故郷 ミャンマーに 正義と自由、平日な日が 取り戻せる日迄 明日も頑張ろう いくら ふまれて たたかれても立ち直ろう と思いになる用な最高な曲です」(原文ママ)

 

長渕さんの動画をもっと多くのミャンマー人に見てもらおうと、有志がビルマ語訳をつけた動画もSNSで拡散され始めた。

 

長渕さんの動画にビルマ語訳がつけられ、SNSで拡散された(Facebook:Heisei Hana)

 

 

ミャンマーの避難民キャンプの責任者を務めるコドさん(撮影・筆者)

 

ミャンマーでは過去数十年にわたり、軍事政権と少数民族の対立が続いている。2011年に民政移管が実現し、民主化の道のりを歩んでいたが、今年2月に軍事クーデターが発生。国内での戦闘も激しさを増し、戦火から逃れる59万人以上の避難民がいるとされる。

 

11月に筆者が訪れた東部カイン(カレン)州では、この数日で状況が悪化している。

 

 14日には、日本が開発を支援した同州のレイケイコー村に、軍兵士約200人が動員され、政権与党だった国民民主連盟(NLD)の幹部など30人以上が拘束された。

 その後も、国軍と少数民族の反政府武装組織「カレン民族同盟(KNU)」の間で砲撃の応酬が続き、避難民が2000人以上、出ている。

■日本支援の村も軍の標的に


 レイケイコー村は、12年に国軍とKNUが停戦合意したのに伴い、平和の象徴として開発された。日本財団が16年に開始した支援事業によって、復興支援住宅や学校などが建った。17年には村で住宅100軒の完工などを記念する式典が開かれ、日本の大手メディアも集まった。

 ところが、「2月のクーデター以降、レイケイコー村は国内の民主活動家が身を隠したり、民主派の自衛組織『国民防衛隊(PDF)』が戦闘訓練をしたりする場所となっていた」(現地メディア)。

 村に対する国軍の監視も強まっていたという。レイケイコー村に限らず、周辺の村の情勢も悪化している。

 筆者が11月に訪れた同州にある避難民キャンプは現状、国軍の攻撃を受けてはいないものの、タイの支援団体関係者は、「今後どうなるか分からない」と戸惑いを隠せない。

 政治や経済、人的交流で日本が様々な関わりを持ってきたミャンマー。長渕さんや多くの日本人の祈りが、ミャンマーに届く日が来ると信じたい。

(東南アジア専門ジャーナリスト・泰梨沙子)