<2021.8.15再掲>

<2021.8.9記事>

 

 

昨夜(8月8日)の「松山千春 ON THE RADIO」

 

8月6日、9日が広島、長崎に原爆が投下された日であることから、番組冒頭から約10分を使って、平和への願い、日本、世界のあるべき姿を語っていた。とくに語りの中盤までは、この日に向けた松山千春なりの声明としてプロットを準備していた感があった。

 

 

これ、絶対我々が忘れてはいけない8月6日、8月9日。広島、長崎に原爆が投下された日であります。そんな中、オリンピックをやってましたけど、やっぱり戦争被爆国、唯一の被爆国としてね、やっぱり日本は、ま、これオリンピックですからね、スポーツの祭典でね核兵器がどうのこうのって、まあ、馴染まないと言えば馴染まないのかもしれないですけど。

 

しかしもし、総理、組織委員会、IOC、JOC、もっと原水爆について、核兵器について語ってくれる場面があってくれたら、世界各国にね。もう76年前か?そうやって考えたらさぁ、世界中の人だって広島、長崎に原爆が投下されて、どんな悲惨な、惨状であったか、ということをね。もちろん俺は昭和30年生まれだから、(戦争を)体験しているわけではないし。日本人でさえ忘れがちな、って言うか(多くの人たちが実際に戦争を)体験してないから、まして世界の人たちにね、核兵器が何をもたらすか、っていうところをね、しっかり訴える場面も欲しかったなぁと思うし。

 

また、広島、長崎、お住みの方々はね、どうだ、ここまで我々は復興したんだ。あんなひどい状態から我々はここまで平和な街を作り出すことが出来たんだ…ある意味誇りに思っていただいて、いいんじゃないかなと思いますし。
北海道に生まれ住んだ俺でさえ、コンサートやいろんなかたちで、広島、長崎、うかがうことがありますが、昭和20年、この街に原爆が投下されたんだ、なのに、今やみんな目を輝かせながら、広島の人間である、また長崎の人間である、っていうことを誇りに頑張ってるんだから。

 

 

もちろん、スポーツと政治、また戦争、別々に語るべきことなんだろうと思いますけど、けど、根っこにあるのは、ひとつなんだと思います。互いが互いを、お互い国同士が人同士が敬意をはらって付き合ってさえいれば、戦争もないだろうし、オリンピックも開けるだろうし、主義主張の違う国であっても、いろんなかたちで付き合っていくことができるんじゃないかなぁと、思います。

まして、核兵器を武器に、周りの国々に迷惑かけながら、自分の国をアピールするような国はほんとに許せないし、逆に鼻で笑ってあげたいぐらいの、そういう世界中の雰囲気になってもらいたいですね。我々は戦後生まれですから、戦争というのがどれほど残忍で悲惨なものか、直接接肌では感じてません。また直接戦争へ行った父さん、母さん、この世代は子どもに戦争のことを語ってくれませんでした。まぁ、うちも父さん、母さん、死んじゃったけど、戦争中どうだったの?って聞いてもはっきりと答えてはくれなかったもんな。多分今ラジオを聴いている皆さん、あなたのお父さん、お母さん、ましてや戦地で亡くなられた、その遺族だと言う方もたくさんいらっしゃると思います。

 

そんな中我々はオリンピックで一喜一憂してますけど、根底にある、互いに尊敬し合う、敬意をはらう、その気持ちを忘れずにいたいなと思ってます。唯一の被爆国である日本だからこそ、世界に問題提起(が出来るんだと思います)。