さて、今日(6月25日)は朝から雨が午前中いっぱいぐらい降り続いたが、午後からは上がって、梅雨らしいむしむしした暑さを感じる日だった。
帰宅して、松山千春「雨の向こうに」を弾き語りしたくなった。
いつもそうだが、歌詞の世界がある程度具体的で自分に引き当てやすいからなのか、初期の楽曲には弾き語りしていて、歌と気持ちがかみ合い、それにギターもしっかりと絡んで来やすいような感覚がある。自分の世界だけだが、当時の松山千春になり切ったような気になりやすい。
松山千春の楽曲の中で雨にちなんだ歌はそれなりにあるが、雨降る情景が浮かぶという意味では個人的に気に入っているのは、以下の6曲(好みの順)。
1.情景 2.冷たい雨 3.街角 4.青春の街 5.置手紙 6.雨の向こうに
「銀の雨」は「旅立ち」と並んで別格だが、そもそも雨そのものを歌ってはいない。
「雨の向こうに」は、言うまでもなく松山千春らが1980年3月に設立した「NEWSレコード」第一弾アルバムとしてリリースされた『浪漫』(同年5月)のA面2曲目に収録されている。1曲目の「ひとりじめ」に続いて雨にちなんだ歌。
「若すぎたとは 思わないけど」のくだりのメロディ、歌い回しが個人的には気に入っている。
リリース当時、TDKのSAというクロームテープに録音し、音楽雑誌か何かについていた松山千春のカセットテープレーベル用の写真を入れた(トップ写真)。
せっかく一番のサビで「傘を静かに開き 僕も歩き出そう 雨の向こうには 明日が見える」と多少前向きになったかと思うと、二番で「何故か君の名前を 叫びたい気持ちさ 何を今さらと 雨が笑う」と、やっぱり男性が、別れた女性との日々をいつまでも引きずり、すがりつくような歌詞。
まぁ、サビはリフレインなので、「雨の向こうには 明日が見える」と前向きに終わると言えば、終わるが。
どことなく「街角」にも共通するような男心。
今年3月にリリースされた松山千春コレクションアルバム『思い出』には収録されていない。
アルバム『浪漫』からは「夢の中」が収められている。
夢野旅人さんのデータベースによれば、2002年春のツアーで、会場によっては歌っているという。参加した東京国際フォーラムでは歌っていた記憶がない。ぜひ聴きたいところだったし、またいつかライブで聴きたいと思っている。