1月3日に以下の拙稿を書いた。

松山千春―「いくつもの季節が あなたを変えてゆく」~今も幸せだと思う。

 

この歌を聴いたあの山梨県民文化ホール(当時名称)のセットリストがふと気になった。

 

夢野さんのブログを、感謝しつつ拝借する。以下に当時の背景やセットリストが詳細に記録されている。見てみると、私もコメントし、あの時のチケット半券画像をお送りしていた。

 

「1985年6月28日 松山千春 『虹のかなた』 山梨県立県民文化ホール V1.2」S3399

 

■セットリスト(夢野さんブログから転載)


~イントロダクション~
01. 愛を奏で
02. 愛にまぎれて
03. 男と女
04. 愛しているから
05. On the Radio
06. ナイト・エンジェル(ファーストフレーズあり)
07. ひとりじめ
08. 君の友達
--インストゥルメンタル--
09. 君のために作った歌
10. 父へ~覚えていますか~(未発表曲・仮題/弾き語り)
11. ひとりぼっち
12. 虹のかなた
13. 明日のために
---encore01---
14. 夢の旅人
---encore02---
15. ナイト・エンジェル(ファーストフレーズなし)
16. 長い夜
---encore03---
17. 旅立ち

 

 

開催日は1985年6月28日。当時高校3年。「共通一次試験」を目指して、確か空手部も引退した頃で、すでに本格的な受験体制に入っていた。

 

通常のリズムでアルバムやコンサートツアーが発表されるはずが、されない。気になっていた時にこのツアー日程を知った。受験勉強はあるが、会場に駆けつけた。

 

会場に入った時、開演直前の、あのショックは今でも覚えている。

その2年前、同会場での「今、失われたものを求めて」ツアーライブ。

熱狂的に松山千春を迎えていた会場、この時は1階席でさえ空席が目立った。

 

もちろん、プロモーションやPRなどの影響もあったと思うが、空席を見てその場で、”松山千春は終わってしまった”と本当に悲しく思ったのを覚えている。

 

「愛にまぎれて」「父へ」「ひとりぼっち」「虹のかなた」「夢の旅人」がよかった。この時は、今で言う一部と二部のインターバルがなく、その間バックメンバーが演奏していたのを覚えている。その演奏曲の中に「Sing a Song」が入っていたような記憶がある。

 

「落ち込んで、歌う気持ちが起こらなかった」と語り、NEWSレコード倒産による松山の落ち込む様子が痛いほど伝わってきた。

 

2度目のアンコール終了。私の周りも、聴衆の多くが帰っていった中、残ったファンで千春コールが続き、その皆さんがステージに押し寄せた。

 

気が付けば、1階25列の私も手を伸ばせばステージに触れるぐらいの所にいた。

三たびステージに現れた松山が「旅立ち」を歌い始めた。

 

押し寄せたファンは、涙、涙で、私も含め、全員で涙しながら大合唱した。

本当に”大合唱”だった。

 

今から34年前のあの日。松山千春とファンが完全に一体化したライブだったと思う。

 

~~

 

2週間後の2019年1月19日、20日には最後の大学入試センター試験が実施される。

 

今から33年前の今頃、同時期に行われていた共通一次試験への、最後の最後の追い込みに全力をあげていた。インフルエンザや風邪などに罹らないよう、体調管理にも神経質になっていた。勉強の合間の休憩時間にはアルバム「明日のために」「風の歌がきこえる」をよく聴いた。

 

NEWSレコード倒産も、地獄のような共通一次試験も、今となってはよい経験であり、笑って思い出せる出来事である。

 

自分の人生の一コマとして、自分の体の一部のように、松山千春を取り巻く状況やリリースする楽曲に対して、一緒に喜び、一緒に感動し、一緒に悲しんでいた。

 

私は今日51歳。松山千春は現在63歳。

一ファンの勝手な気持ちだけれど、お互い人生の酸いも甘いも経験し、歳をとった。

それでも、今でも松山千春は歌い続けているし、私も追いかけ続けている。