背景をゴルフ場の写真に変えてみました。
さて、今日は経過と予後の最後、浸潤性膀胱がんです。
7(3)浸潤性膀胱がんの経過と予後
予後は病期(T,Nカテゴリー )に非常に相関します。
膀胱全摘除を行った場合の5年全生存率は、
pT1以下で80~90%、
pT2aで70~80%、
pT2bで50~70%、
pT3 で40~60%、
pT4 で30~40%、
pN+ で10~20%
また、 pT1で約80%、pT2で74%、pT3 で47%、pT4 で38%、リンパ節転移があると10~20%との記載もあります。
異型度と予後も相関するが、膀胱全摘除を受けるほとんどの例ではG3であり、実際の臨床上ではT,Nカテゴリーがパラメーターとして有効となる。
再発は肺、肝、骨、リンパ節と局所(骨盤内)に多い。
骨盤内の再発のリスクはTカテゴリーに有意に相関し、
pT2aで6%、pT2bで18%、pT3 で51% です。
尿道摘除を行わなかった場合には尿道再発を5~13%に認める。
(引用以上)
TMN分類の病期でかなり異なりますが、これは腫瘍の浸潤の程度によるので、肉眼やCT、MRIなどでは明確に区別しにくいものです。最終的な病理検査(臓器などの顕微鏡検査)までは結構変動しますのであまり気にしないほうがいいものです。