7(1)表在性膀胱がんの経過と予後 | たかみちの膀胱癌・副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)分泌低下症記録

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H24.5膀胱癌で膀胱摘出,ウロストマ,H27.6尿管再発,閉塞、両側腎瘻,H27.8尿管一部摘出手術,腎瘻廃止,ストマに戻るもリンパ節に再発,抗ガン剤治療GC.MVAC.キイトルーダ,ドセタキセル.バベンチオ.パドセブ実施.R5.4.4再発リンパ節摘出手術も再発.ドセタキセル実施中.ゴルフが趣味

最初の方はつまらないので、ちょっととばして

7 経過と予後

(1)表在性膀胱がん

異形度の低い(G1~G2)Ta-1腫瘍の生命予後は極めて良好だが、尿路内異所性再発をきたしやすい。

5年以内に40~90%の患者で尿路内再発が観察され、20%の患者でさらに進展した病期(T2以上)になることが報告されている。

この再発のリスクは生涯続くとされています。


ただし、low gradeの表在性膀胱がんが将来、浸潤がんやハイグレードの危険な表在がんに進展する確率は10%未満だそうです。


表在性膀胱がんの再発あるいは進展の確率は

TaG1の場合 腔内再発65% 筋層浸潤などの進展5% 癌死1~5%

TaG3の場合 腔内再発75% 筋層浸潤などの進展15~40% 癌死10~25%

T1G3の場合 腔内再発84% 筋層浸潤などの進展30~50% 癌死30~38%


異型度、病期のほかに

多発性、

並存するCIS、

追加療法の有無(膀胱内注入療法)、

初回治療への反応性、

特に3か月後の所見が非常に重要だそうです。


3か月後に再発がなければその後の再発の確率は10%。

再発があればその後の再発の確率は約90%とのこと。


表在性膀胱がんに対してTURや膀胱内注入法を繰り返していると萎縮膀胱となり膀胱全摘を余儀なくされることがあるようです。(確率は示されていませんので事例紹介程度かな?)


また、2~5%の例で上部尿路(尿管や腎臓)に腫瘍を認めることがあるようです。


(引用以上)


表在性は粘膜内や粘膜下にとどまるもので、キノコやブロッコリー状になっているものが多い。

これはほとんどTUR-Btで切除するのでしょうが、かなりの確率で再発があるのが膀胱がんの怖いところでしょう。

再発の確立には膀胱内注入療法の有無などが重要とも書いてありますので、多くの人はこれをするのでしょうね。この治療の有無による確率が示されればいいのですが、まだエビデンスがないのでしょう。


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