中野信子の不倫 “愛こそはすべて” | お父さん(松)の知っていること

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えー、誰が言ったかしらないが、“美人すぎる脳科学者”と話題の、中野信子さんの最新刊。

『不倫』

もう、ド直球。この“ド”というのは超弩級のド。ドレッドノートなみの直球という意味です。

はい、いつもの情報をブックカバー&帯より

 

不倫

中野信子

愛と背徳の脳科学

 

人類は一夫一婦型の結婚には向いていない

●人口の約5割は不倫型の遺伝子を持っている

●衝撃の動物実験。脳内物質バソプレシンの受容体を少し変えるだけで、貞淑な一夫一婦型の動物が不倫するようになってしまう

●もともと乱婚だった人類が一夫一婦型の結婚制度を採用したのは農耕と性病が原因だった

●不倫=悪の図式は進化の歴史ではごく最近のもの。倫理観の変化に生物進化が追いつかない

●幼少期の母子関係に問題があると不倫体質になりやすい

●不倫バッシングの本質は、フリーライダーへの社会的制裁だった

●「自分は絶対にバレない」と思っている人ほど、正常性バイアスの罠にはまって不倫がバレやすい

 

ここまで。

 

いかがでしょうか、興味わきますか?

 

まぁ、もうおわかりだと思いますが、生物は進化の過程でコロコロ生存戦略を変えています。

生命にとって一番重要な生殖・次世代に遺伝子を残すという部分の研究の最新情報です。

 

生存戦略として、大量に遺伝子をばらまくのか、少量を確実に残そうとするのか、どちらが有利なのかと。

 

 

さて、本書の内容は脳内でいろんなホルモンが作用して、どういう仕組で不倫してしまうのか。

また、どうして他人の不倫が許せないのかというのがテーマです。

 

「内集団バイアス」(内集団びいき)と、「外集団同質性バイアス」(外集団同質性効果)を、愛情ホルモンと言われるオキシトシンがさらに高めます。

これは、自分の属している集団は「多様性に富んだ素晴らしい集団だ」と思い込み、逆に自分の集団以外は単純化したステレオタイプな認識をしてしまうというヤツです。

(中国も韓国もムカつきますが、実際に付き合う中国人、韓国人は良い人なのはこの為だと言えるでしょう。)

この機能が、不倫をしている「フリーライダー」をあぶり出す能力を高めるのです。

 

で、現在の「ロマンティック・ラブ・イデオロギー」“愛こそはすべて”が人類の歩んできた実際の生殖プログラムとは限らないと。

 

また、フリーライダーのことも詳しく書いてくれています。

私の職場の近くのマンションの駐輪場(私には全く関係ない)に、勝手に自転車を置いている学生たち(私には全く関係ない)になぜだか腹が立つのもこのフリーライダーを許してはならないという無意識からの憤りなのだということなのですね。

(この学生たちは、駅の有料の駐輪場を利用しないで、他人のマンションの駐輪場に自転車を駐めて駐輪代を浮かしているフリーライダーということになります)

 

これは、電車の優先座席に、周りにお年寄りがいないから、または、空いているから座ってる、という“ある意味”合理的な考え方とは、一線を画します。(私は、どんだけ空いていても優先座席に座る気にはなりませんが)

 

それほど新しい情報満載ということは無いですが、面白い本でした。

いやー、ほんとにねぇ、不倫、ダメですよ。

ということで、本日は以上です。

 

 

 

 



不倫 (文春新書)