『一番怖いのは、こういうことが日常になる世界』from おそろしくて言えない | 仕事とマンガと心理学

仕事とマンガと心理学

心理カウンセラーが語るマンガと小説についてのブログです。
心理学でマンガをみるとオモシロいので、それを伝えたくて
ぐだぐだお送りしますので、楽しんでくださいね!

こんにちは、プロフェッショナル心理カウンセラーの織田です。

今日は、全く怖くないオカルトちっくなマンガです。

 

 

主人公は、一応新名くんという

あらゆる心霊現象を否定する高校生の男の子。

この子のクラスメートが凄まじい霊能力者である

御堂くん。

 

この新名くんの身の回りに起こる様々な霊現象と

御堂くんを始めとした様々な「霊能力」を持った

人々とのドタバタ物語。

 

凄まじい霊能力を持っている御堂君と

心霊現象を否定しているにもかかわらず

霊を引き寄せる体質の新名くんがそろっていれば

さぞかしどろどろしたオカルト物語が

進行していってもおかしくないのですが・・・

 

でてくる霊がちっとも怖くない。

新名くんはそれなりにひどい目にあっているんだけれど

ちっとも怖くない。

じゃあ、ギャクが面白いかというとそうでもない。

コメディのパンチが効いているかといえば

ちっともそうじゃない。

 

じゃあ、何が面白いのかと言われれば

実はそんなに面白くないのに

何度も読んじゃうという不思議なマンガです。

 

何に惹かれて読んじゃうのかな?と考えると・・・

 

通常、「このマンガ面白い」は

筋立てが面白いとか

設定がすごいとか

絵がいいとか

キャラが立っているとか

理由があるんですけれど

つまらないのに面白いというのはなかなかなくて

 

このマンガの面白さ、それは

非日常性なのかな、と思うのです。

 

このマンガの一コマに

高校3年生の彼らが進路について

話しているシーンがあるのですが

「御堂の進路、教祖かー」と

つぶやいているシーンがあるのですが

こういった非日常性が

当たり前になっている状況そのものが

面白いのです。

 

当たり前に霊がいて

霊能力者がいて

翻弄される人々が居て

普通に憑依されている。

 

その中でそれを当たり前にしている

高校生の群れが

一番怖い。

かといって、何でもありではなくて

それなりに秩序はあって

これは変だぞという常識めいた部分は

ちゃんとあったりするのです。

 

人間って何にでも慣れるものだけれど

霊にも慣れる。

憑依にも慣れる。

どんなことにも慣れて

非日常が日常的になっていく怖さ。

それが面白くて

あまり面白いと思わないのに読んでしまう。

 

逸脱と秩序

正常と非正常の綱渡り。

こういうものを面白がっていくと

自分の枠が広がっていくような

拡散していくような。・・・

 

そういう心元なさがおもしろくて

ついつい読んでしまう「おそろくして言えない」。

 

よかったらぜひご覧下さい!