『この人たちは、野球以外に何してるんだろう?』 from ドカベン | 仕事とマンガと心理学

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心理カウンセラーが語るマンガと小説についてのブログです。
心理学でマンガをみるとオモシロいので、それを伝えたくて
ぐだぐだお送りしますので、楽しんでくださいね!

こんにちは、プロフェッショナル心理カウンセラーの織田です。

 

ああ、小学校時代の私の中の一番ヒットなマンガです。

 

「ドカベン」

 

ドカベンが出るたび、何度も何度も読み返しながら

次の新刊を心待ちにしていた女子は

少なかったんじゃないかな?

そりゃ、周囲の女子とは話があいませんよね。

 

父が野球が好きだったので

並んで観ている内になんとなく覚えていくっていう

よくあるパターンで野球と出会ったワタクシ。

 

野球モノならマンガを買ってもらえたので

自分で買わなくても読めたっていうのが

大きかったんですが

純粋に私も好きで読み込みました。

野球のルールはドカベンで覚えたと言っても

過言ではありません。

 

登場人物では

岩鬼くんと殿馬くんが好きだったなあ。

 

野球ばっかりしていて

一年中甲子園と甲子園での優勝にコミットしていて

この人達、一体野球以外に

何しているのかわからないぐらいに

とにかく野球中心に生きてて

もういっそのこと

甲子園の隣に住んだほうがいいんじゃないかと

思われるぐらいに甲子園にいるんです。

(甲子園の隣に済んだら明訓高校にはいられないけれど)

 

青春と書いて野球と読む。

ん?

野球と書いて人生と読む。

ん?

とにかく彼らは、家族がどうなったとか

一応高校生だから勉強もあるはずなんだけれど

そういう形跡もなく

ひたすら野球をやっている。

 

そんな中でちょっと人間ぽいのが

人間離れしている岩鬼くんと

殿馬くんだったかな。

 

まあ、当時小学生の私が読んでいて

高校生って大人だなあと思っていました。

プロ野球もまっさおの試合していますもんね。

喋っているセリフもすごくって

実際

この人達、野球以外に何してるんだろうと

その頃、それがひたすら不思議でした。

 

今、思うと

ものすごい幸福物語ですよね、ドカベンって。

とにかく好きなものにまみれて

目標があって、ライバルたちがいて

仲間がいて、迷う暇もないぐらいに野球してる。

 

これ以上、人生に何が必要なんだろうっていうぐらいに。

 

そう、人生の幸せって

お金とか地位とかじゃなくて

自分が大好きなことにまみれて

仲間がいて目標があって

やりがいのある課題がいつも目の前にあって・・・

うん、そういうことじゃないだろうか。

 

ドカベンは幸福物語だ。

 

殿馬くんだけ、音楽か野球かを

時々迷うんですけれどね。

でも、殿馬くんは両方選んでますよね。

で、きっとそれが彼の幸せなんです。

音楽と野球を戦わせない。

 

幸せな人たちが

幸せに戦っている。

ここでは恋もないし親もでてこないし

トラウマもない。

唯一、岩鬼くんの「夏子さん」はいるけれど

こんなにストレスのない恋人って

いるだろうか。

ひたすら、ひたむきに戦っている。

他の何も考えず、欲しいものは

真紅の優勝旗だけ!

 

明訓高校のメンバーも

明訓をライバルにしている方々も

ひたすら野球

ひたすら甲子園

ひたすら打倒山田

ひたすら目標と仲間と課題と達成感

こんな幸福は、きっと他にはない。

 

あるとすれば、こんな強烈な青春を過ごしたら

卒業後はどうなるかと思っていましたけれど

プロに入って良かったですよね。

 

幸福の続きがあったから。

 

本物の幸福を探している人がいたら

ドカベンを読んでもらうといいかもしれませんよね。

人生に一番大事なことは

お金でも地位でもなんでもなくて

 

好きなもの

目標

仲間

適度な困難

 

だっていう、とっても大事なことを教えてくれるマンガだから。