「起業したい人に向けて」 | ディーセントワーク・高橋のブログ

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現在キープレイヤーズのパートナーとしてエージェント業やってます。
リエゾンアーキテクトからキープレイヤーズへ。
そしてディーセントワークの実現へ。

TwitterやFacebook等でも多く見かけるのが「起業したいです!」という方。


最近は、そんな声も多く聞くので、起業した私から生々しい実態をお伝えしようと思います。


まず、起業したいのに何が必要だと思いますか?


斬新なアイデア?


誰にも負けない企画力?


バカ言っちゃぁいけません。


答えは「金」です。


あ。言い方が下品でしたか。


具体的には「金になる何か」です。

もっというと、「金を引っ張れる何か」です。


これがない人は起業しても絶対に失敗します。

ちなみに「アイデア」では金は引っ張れません。

「企画力」なんてフワフワしたものでもダメです。


こんなものに(失礼)いまどきVCどころか、国金だって貸しませんよ。


要は「すぐにお金につながる何か」がないとダメです。


例えば・・・

「私には多くのお客様がついております。私が起業したら今までどおりにお付き合い頂けると思います」

これならすぐに売り上げにつながりますし、創業資金を借り入れしても返済計画が立てられます。

こんな人には「お金を貸してもいいな」と思えます。


以前も書いたかもしれませんが、屋台のラーメン屋に置き換えて言うのであれば、

「うまいラーメンを作り、お客に声をかけ、屋台を引っ張る」

この3つを1人で行える人間でないと難しいです。


前述した「アイデアでは金にならない」というのは、例えて言うのであれば…


『男の私がセクシーな衣装で売り歩く屋台ラーメン屋は絶対に流行るし、誰もやっていないんでイケます!』

『私のまわりの人間も賛成しています。だから創業資金1000万円貸してください!』

『私は前職は居酒屋だったんで、食べ物には詳しいんですよ!任せてください!』


こんな人に誰がお金貸しますか?


このブログを見ているアナタ、友人がこんな事を言ってお金を貸しますか?


私なら1万円も貸しませんよ。


では、この事業(セクシー女装屋台ラーメン屋)でお金を引っ張ることはできないのか。


いえいえ、そんな事はありません。

貸せない理由は、事業に問題があるのではなく、その無計画さに問題があるからなのです。


『私は居酒屋でしたが、退職後ラーメン屋で仕事をしながら実務習得に励んでおり、高い評価も得ています』

『具体的な事業計画書も作りました。また、競合調査も行い、価格の相場なども理解しております。』

『味・価格だけでなく、対象とする顧客層にも狙いをつけており、その層に強くアピールできるように工夫もします』

『その工夫とは女性モノの制服を私が着てラーメンを作る事です。これで繁華街のお客を囲います。』


クソ真面目に書くとなんだか可笑しいですが、事業を起こすならば

これぐらいクソ真面目に考えなくてはいけません。

国金の窓口には、これ以上のビックリアイデアを持ち込んでくる人たちが毎日足を運んできているわけです。


あなたが、会社の名刺も看板も捨てて、自分だけで勝負する時に

いかにお金を生み出す要素を持っているかどうか。


これが起業するにあたり、最も必要な最初の第一歩であり、基本です。

(私もそうでした)


これができないのであれば、起業すると考えるのはまだ早いと考えても間違いありません。