6年連続で、京都大学合格の「小さな個人塾」 (うち3名は、医学部医学科合格)(187) | 「京大」を7回受け、英語8割の英検1級講師「京大セブン」が添削したら、10年連続「京大」合格(うち4名は医学部医学科)。

「京大」を7回受け、英語8割の英検1級講師「京大セブン」が添削したら、10年連続「京大」合格(うち4名は医学部医学科)。

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6年連続で、京都大学合格の「小さな個人塾」 (うち3名は、医学部医学科合格)(187
 
キョウダイセブン
 
 
 A子ちゃんのお母さんのこと(2)
 
数日後、ヒデキは愛子ちゃんを問い詰めた。
「あっちでも、こっちでもこんなことをしているのか!」
と怒った。愛子ちゃんは、たまらず下宿から飛び出して走り出した。ヒデキは追いかけた。
 
愛子ちゃんを信用できないヒデキは、愛子ちゃんの留守中に彼女の日記を読んだ。そこには、前の彼氏と結婚する決意が書いてあった。彼女に、日記を無断で読んだことを告白しても怒らなかった。ヒデキは、愛子ちゃんに自分は弄ばれているのか尋ねた。
 大喧嘩になり、ヒデキは
「中古車より、新車がいいに決まってるだろう!」
 と、叫んだ。
 
 結局、愛子ちゃんはヒデキの方を選んだ。それで、もと彼の持ち物を全て捨てさせた。愛子ちゃんは
「ヒデキくんと出会って、初めて女であってよかったと思った」
 と言った。
 
 彼女と能登半島を旅行した時、兼六園で老夫婦に写真を撮ってもらった。その老夫婦は
「新婚さんですか」
 と尋ねてきた。愛子ちゃんがお土産を買っているので、誰のために買っているのか尋ねたら
「同じクラスの男の友達に」
 と言った。ヒデキは不機嫌になり、帰りの電車でそのお土産を踏みつけた。
 
 愛子ちゃんの下宿で、ヒデキは談笑している。
「健康診断のときに技師の人に、お乳が大きいと言われた」
 と言う愛子ちゃんに、ヒデキは不機嫌だった。
 でも、ヒデキは愛子ちゃんが好きだった。
 
 愛子ちゃんは、卒業を迎えた。ヒデキは、大学院に進学し、留学を夢見ていた。愛子ちゃんは、故郷にある養護施設で働き始めた。
 彼女が免許を取って、ヒデキはチャリンコ。歳の差を感じた。
 そんな時、ヒデキは留年した。両親は心配した。ヒデキが同窓会で、無断で外泊したら
「悲観して、自殺したのではないか・・」
 と、騒ぎになった。母親は泣いていた。留年は、愛子ちゃんのせいではなかったけれど、ヒデキは自分を責めた。
 そこで、ヒデキは愛子ちゃんに言った。
「ごめん。もう会えない。大学生のボクには愛子ちゃんは重過ぎる」
結局、別れることになった。好きなまま別れるしかなかった。
「もっと大人になって、縁があったらその時に」
 という別れ方だった。ヒデキは、愛子ちゃんの家の人に怒鳴り込まれるような気がした。
でも、愛子ちゃんが、家族を説得し、納得させたのだろう。何もなかった。愛子ちゃんは、そういう女性だった。
その後、ヒデキを心配した両親が、留年中の夏休みにアメリカ旅行に行かせてくれてヒデキは、英語と数学を教える講師になった。